目次
令和8年度の第二種電気工事士試験を独学で目指す方へ。
「電気の知識ゼロでも独学で合格できる?」「筆記と技能、どちらから対策すべき?」という疑問をお持ちではありませんか?
結論から言うと、第二種電気工事士は独学でも十分合格可能でございます。受験資格がなく誰でも受験でき、正しい勉強法で対策すれば、電気の知識がゼロからでも合格を狙えます。
この記事では、筆記試験と技能試験それぞれの具体的な勉強法、おすすめテキスト、必要な工具まで詳しく解説いたします。
この記事でわかること
- 独学で合格するための勉強法の全体像
- 筆記試験(学科試験)の対策法
- 技能試験の対策法と必要な工具
- おすすめのテキストと問題集
- 独学の落とし穴と対策
第二種電気工事士試験の概要
試験の構成
第二種電気工事士試験は、筆記試験(学科試験)と技能試験の2段階で構成されています。
| 試験 | 形式 | 試験時間 | 合格基準 |
|---|---|---|---|
| 筆記試験 | 四肢択一(マークシート) | 120分 | 60点以上(100点満点) |
| 技能試験 | 実技(配線作業) | 40分 | 欠陥がないこと |
令和8年度の試験日程
【上期試験】
- 学科試験(CBT方式):2026年4月23日〜6月7日
- 学科試験(筆記方式):2026年5月24日
- 技能試験:2026年7月18日または19日
【下期試験】
- 学科試験(CBT方式):2026年9月24日〜11月8日
- 学科試験(筆記方式):2026年10月25日
- 技能試験:2026年12月12日または13日
合格率の推移
| 年度 | 筆記試験 | 技能試験 |
|---|---|---|
| 令和7年度(2025年)※ | 57.7%(上期) | 70%前後 |
| 令和6年度(2024年) | 55〜60% | 68〜74% |
| 令和5年度(2023年) | 55〜60% | 68〜74% |
※令和7年度のデータはAIによる推定値を含みます。正確な数値は一般財団法人 全国建設研修センターの公式発表をご確認ください。 筆記試験と技能試験を通じた**実質合格率は約50〜55%**でございます。
第二種電気工事士は独学で合格できるか?
結論:独学で十分合格可能です
第二種電気工事士試験は、以下の理由から独学での合格が十分可能でございます。
- 受験資格なし:誰でも受験できる
- 筆記試験は過去問中心:類似問題が多く出題される
- 技能試験は候補問題が公開:13問から1問が出題される
- 教材が充実:市販のテキスト・工具セットが豊富
独学のメリット・デメリット
| 項目 | 独学 | 講座受講 |
|---|---|---|
| 費用 | 低い(1〜3万円程度) | 高い(5〜15万円程度) |
| 時間の自由度 | 高い | 決められた時間 |
| 技能試験の指導 | なし | あり |
| 学習ペース | 自己管理が必要 | カリキュラムに沿う |
独学の最大のメリットは費用の安さでございます。一方、技能試験の練習を自分で評価しにくい点がデメリットとなります。
独学に向いている人
- 自己管理ができる人
- 過去に資格試験の勉強経験がある人
- 手先が器用な人(技能試験対策)
- YouTube動画などで学習できる人
- 費用を抑えたい人
独学が難しい人
- 何から始めればいいかわからない人
- 電気の基礎知識がまったくない人
- 実技の指導が欲しい人
- 強制力がないと続けられない人
後者に当てはまる方は、通信講座や対策講座の活用も検討しましょう。
独学で合格するための全体スケジュール
学習期間の目安
| 試験 | 学習期間 | 勉強時間 |
|---|---|---|
| 筆記試験 | 1〜2ヶ月 | 50〜100時間 |
| 技能試験 | 1ヶ月 | 30〜50時間 |
| 合計 | 2〜3ヶ月 | 80〜150時間 |
上期試験を受ける場合のスケジュール
| 時期 | 学習内容 |
|---|---|
| 3月 | 筆記試験対策開始、テキスト学習 |
| 4月 | 過去問演習、弱点克服 |
| 5月 | 筆記試験本番、技能試験対策開始 |
| 6月 | 技能試験対策(候補問題練習) |
| 7月 | 技能試験本番 |
下期試験を受ける場合のスケジュール
| 時期 | 学習内容 |
|---|---|
| 8月 | 筆記試験対策開始、テキスト学習 |
| 9月 | 過去問演習、弱点克服 |
| 10月 | 筆記試験本番、技能試験対策開始 |
| 11月 | 技能試験対策(候補問題練習) |
| 12月 | 技能試験本番 |
筆記試験(学科試験)の独学対策
筆記試験の出題範囲
筆記試験は以下の分野から出題されます。
| 分野 | 出題数目安 | 内容 |
|---|---|---|
| 電気理論 | 5〜8問 | オームの法則、電力計算など |
| 配電理論 | 4〜6問 | 配電方式、電圧降下など |
| 配線設計 | 4〜6問 | 幹線設計、分岐回路など |
| 電気機器 | 5〜8問 | 変圧器、電動機など |
| 施工方法 | 8〜12問 | 配線工事、接地工事など |
| 検査方法 | 2〜4問 | 絶縁抵抗測定など |
| 法令 | 3〜5問 | 電気工事士法など |
| 配線図 | 20問 | 複線図、器具記号など |
筆記試験の勉強法
ステップ1:テキストで基礎知識を習得(2〜3週間)
まずはテキストを通読して、電気の基礎知識を身につけます。
学習のポイント
- 完璧に理解しようとしない(6〜7割の理解でOK)
- 図や写真を見て器具の名称を覚える
- 計算問題は公式を覚えてから例題を解く
ステップ2:過去問を繰り返し解く(3〜4週間)
筆記試験は過去問からの類似出題が多いため、過去問演習が最も効果的です。
過去問演習のサイクル
- 過去問を1年分解く(時間を計って)
- 採点して正答率を確認
- 間違えた問題の解説を熟読
- 翌日、間違えた問題を再挑戦
- 次の年度に進む
目標正答率
| 周回 | 目標正答率 |
|---|---|
| 1周目 | 50〜60% |
| 2周目 | 70〜80% |
| 3周目 | 80%以上 |
ステップ3:配線図問題を重点対策
配線図問題は20問と配点が高く、ここで確実に得点することが合格の鍵です。
配線図問題の対策
- 器具記号を確実に覚える
- 複線図の書き方をマスターする
- 電線本数・接続方法を判断できるようにする
計算問題の捨て方(戦略的アプローチ)
電気理論の計算問題が苦手な場合、計算問題を「捨て問」にする戦略も有効です。
計算問題を捨てる場合の戦略
- 計算問題は約10問(50問中)
- 残り40問で40点以上取れば合格
- 配線図20問 + 施工方法10問 + その他10問で狙う
ただし、簡単な計算問題(オームの法則など)は解けるようにしておきましょう。
技能試験の独学対策
技能試験の概要
技能試験は、試験当日に配布される材料と持参した工具を使って、40分以内に課題の回路を作成する実技試験です。
合格基準
- 作品に欠陥がないこと
- 時間内(40分)に完成すること
欠陥の例
- 電線の接続不良
- 器具への結線ミス
- 電線の損傷
- 施工条件の不適合
候補問題について
技能試験では、事前に公表される13問の候補問題から1問が出題されます。
重要ポイント
- 13問すべてを練習しておく必要がある
- 試験会場によって出題問題が異なる
- 当日までどの問題が出るかわからない
技能試験の勉強法
ステップ1:複線図の書き方をマスター(1週間)
技能試験では、配線図(単線図)から複線図に変換して作業します。
複線図のルール
- 電源の接地側(白線)を負荷に直接つなぐ
- 電源の非接地側(黒線)をスイッチ経由で負荷につなぐ
- スイッチと負荷は電源色以外の線でつなぐ
練習方法
- まず複線図だけを13問分書く
- 5分以内で書けるまで繰り返す
- 複線図なしで配線できるレベルを目指す
ステップ2:基本作業を習得(1週間)
技能試験で必要な基本作業を習得します。
基本作業
| 作業 | 内容 |
|---|---|
| 電線の被覆剥ぎ | VVFケーブルの外装・絶縁被覆を剥く |
| リングスリーブ接続 | 圧着工具で電線を接続 |
| 差込形コネクタ接続 | コネクタに電線を差し込む |
| 器具への結線 | ランプレセプタクル、スイッチなど |
| 端子への接続 | 端子台、配線用遮断器など |
練習方法
- YouTube動画で作業手順を確認
- 実際に工具と材料で練習
- 各作業を3分以内でできるようにする
ステップ3:候補問題を繰り返し練習(2〜3週間)
13問の候補問題を最低2周練習します。
練習のポイント
- 1周目:動画を見ながらゆっくり作成
- 2周目:時間を計って40分以内で完成
- 苦手な問題:追加で練習
時間配分の目安
| 作業 | 時間 |
|---|---|
| 複線図作成 | 5分以内 |
| 電線の加工 | 15分以内 |
| 器具への結線 | 10分以内 |
| 最終確認 | 5分以内 |
| 合計 | 35分以内 |
ステップ4:欠陥チェックを習慣化
作品完成後は、必ず欠陥がないかチェックします。
チェックポイント
- リングスリーブの圧着マークは正しいか
- 電線の芯線が露出していないか
- 器具の結線は正しい端子か
- 電線の損傷はないか
- 施工条件を満たしているか
技能試験に必要な工具
必須工具(指定工具)
技能試験で使用できる工具は決まっています。
| 工具 | 用途 |
|---|---|
| ペンチ | 電線の切断、曲げ |
| ドライバー(+/−) | ネジの締め付け |
| 電工ナイフ | 被覆の剥ぎ取り |
| ウォーターポンププライヤー | ロックナットの締め付け |
| スケール(メジャー) | 寸法の測定 |
| リングスリーブ用圧着工具 | リングスリーブの圧着 |
あると便利な工具
| 工具 | 用途 |
|---|---|
| VVFストリッパー | 被覆剥ぎの時短 |
| 合格クリップ | 電線の仮止め |
| 合格ゲージ | 寸法測定の時短 |
VVFストリッパーは必須級
VVFストリッパーがあれば、被覆剥ぎの作業時間を大幅に短縮できます。技能試験を受けるなら、ぜひ用意しましょう。
おすすめの工具セット
工具を個別に揃えると割高になるため、工具セットの購入がおすすめです。
ホーザン DK-28
必要な工具がすべて入った定番セットです。候補問題の解説動画付きハンドブックも付属しています。
練習用材料について
技能試験の練習には、候補問題1周分の材料セットが必要です。
材料セットの選び方
- 13問すべての材料が含まれているか確認
- 2周分の材料があると安心
- 電線は再利用できるので1周分でも可
おすすめのテキストと教材
筆記試験向けテキスト
1. ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すい〜っと合格
イラストが豊富で、電気初心者でも理解しやすい定番テキストです。
2. 第2種電気工事士筆記試験 標準解答集
過去10年分の過去問と詳しい解説が収録されています。
技能試験向けテキスト
1. ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士技能試験すい〜っと合格
候補問題13問すべての複線図と作業手順が掲載されています。
2. 第2種電気工事士技能試験 候補問題の攻略
候補問題の詳しい解説と欠陥チェックポイントが掲載されています。
無料の学習リソース
YouTube動画
技能試験の作業手順を解説した動画が多数公開されています。「第二種電気工事士 技能試験」で検索してみてください。
過去問サイト
筆記試験の過去問と解説を無料で公開しているサイトがあります。スマホでも学習可能です。
独学の落とし穴と対策
落とし穴1:筆記試験だけに集中してしまう
症状:筆記試験対策に時間をかけすぎて、技能試験の準備が不足する
対策:
- 筆記試験合格後すぐに技能試験対策を開始
- 工具と材料は筆記試験前に準備しておく
- 技能試験まで約2ヶ月あるので、計画的に練習
落とし穴2:複線図を軽視する
症状:複線図を書かずに直接配線しようとして、接続ミスをする
対策:
- 複線図は必ずマスターする
- 試験本番でも複線図を書いてから作業する
- 複線図だけで13問練習する
落とし穴3:時間配分を意識しない
症状:丁寧に作業しすぎて、時間内に完成しない
対策:
- 練習時から必ず時間を計る
- 40分以内で完成できるまで繰り返す
- 35分で完成、5分で見直しが理想
落とし穴4:欠陥チェックを省略する
症状:完成したら安心して、欠陥チェックをしない
対策:
- 必ず最後5分で欠陥チェックする
- チェックリストを作っておく
- 練習時から欠陥チェックを習慣化
令和8年度の試験対策ポイント
CBT方式の活用
令和8年度の筆記試験は、**CBT方式(コンピュータ試験)**も選択できます。
CBT方式のメリット
- 試験期間が長い(約1ヶ月半)
- 都合の良い日時・会場を選べる
- 結果がすぐにわかる
CBT方式の注意点
- 問題用紙を持ち帰れない
- パソコン操作に慣れが必要
候補問題の変更に注意
候補問題は毎年同じとは限りません。令和6年度にはNo.3とNo.13が一部変更されています。
対策
- 必ず最新年度の候補問題を確認
- 古いテキストは使わない
- 電気技術者試験センターの公式情報をチェック
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まとめ:独学で合格するためのポイント
第二種電気工事士試験は、独学でも十分合格可能でございます。
独学合格のための勉強法
| 試験 | 学習期間 | ポイント |
|---|---|---|
| 筆記試験 | 1〜2ヶ月 | 過去問中心、配線図20問を確実に |
| 技能試験 | 1ヶ月 | 複線図マスター、候補問題2周 |
必要な教材・工具
- 筆記試験用テキスト:1冊
- 筆記試験用過去問集:1冊
- 技能試験用テキスト:1冊
- 工具セット:1セット
- 練習用材料:1〜2周分
独学の落とし穴を避ける
- 筆記と技能のバランスを意識
- 複線図を必ずマスター
- 時間配分を意識した練習
- 欠陥チェックを習慣化
正しい方法で計画的に学習すれば、電気の知識ゼロからでも合格できます。
令和8年度の合格を目指して、一緒に頑張りましょう。
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監修・執筆
sekocan 編集部
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