目次
令和8年度の1級電気工事施工管理技士試験を受験予定の方へ。
「1級電気工事施工管理技士を取得するメリットは?」「年収はどのくらい上がる?」「転職で有利になる?」といった疑問をお持ちではありませんか?
結論から言うと、1級電気工事施工管理技士は建設業界で最も評価される資格の一つであり、取得することで年収アップ・キャリアアップ・転職市場での優位性など、多くのメリットがあります。
この記事では、1級電気工事施工管理技士を取得する7つの具体的なメリットを、年収データや転職事例を交えて詳しく解説します。
この記事でわかること
- 1級電気工事施工管理技士の7つのメリット
- 具体的な年収アップ額と相場
- 転職市場での評価と求人状況
- 2級との違いと1級を目指すべき理由
- 資格を最大限に活かすキャリアプラン
1級電気工事施工管理技士の7つのメリット
メリット1:年収が大幅にアップする
1級電気工事施工管理技士を取得する最大のメリットは、年収アップです。
年収の目安
| 資格 | 平均年収 | 年収レンジ |
|---|---|---|
| 無資格 | 約350万円 | 300〜400万円 |
| 2級電気工事施工管理技士 | 約440万円 | 380〜520万円 |
| 1級電気工事施工管理技士 | 約600万円 | 500〜900万円 |
| 1級+大手企業勤務 | 約750万円 | 650〜1,000万円以上 |
ポイント
- 2級から1級に昇格すると、年収100〜200万円アップが期待できる
- 大手ゼネコンでは年収1,000万円超えも可能
- 経験10年以上のベテランは800〜900万円も珍しくない
年収に影響する要素
| 要素 | 影響 |
|---|---|
| 企業規模 | 大手ほど高年収(大手ゼネコンは中小の1.3〜1.5倍) |
| 勤務地域 | 関東・関西が高く、地方は低め |
| 経験年数 | 10年以上で年収700万円超えが多い |
| 役職 | 主任→係長→課長と昇進で上昇 |
| 追加資格 | 電験三種など併せ持つと有利 |
メリット2:監理技術者になれる
1級電気工事施工管理技士を取得すると、監理技術者として認められます。
監理技術者とは
建設業法に基づき、請負金額4,500万円以上(建築一式は7,000万円以上)の工事現場に配置が義務付けられる技術者です。
| 技術者の種類 | 配置できる工事規模 | 必要な資格 |
|---|---|---|
| 主任技術者 | すべての工事 | 2級施工管理技士 |
| 監理技術者 | 4,500万円以上の工事 | 1級施工管理技士 |
監理技術者資格のメリット
-
大規模プロジェクトに携われる
- ビル、工場、インフラ設備など大型案件を担当
- 発電所、変電所、データセンターなど高度な案件も
-
責任ある立場で活躍
- 現場全体の品質・安全・工程を管理
- 下請業者への技術指導・監督
-
企業からの評価が高い
- 監理技術者が必要な工事を受注できる
- 会社の経営事項審査(経審)でプラス評価
-
独立開業にも有利
- 特定建設業の営業所専任技術者になれる
- 自ら大規模工事を請け負うことが可能
メリット3:資格手当で毎月収入アップ
多くの建設会社では、1級電気工事施工管理技士に対して資格手当が支給されます。
資格手当の相場
| 資格 | 月額手当の相場 | 年間換算 |
|---|---|---|
| 2級電気工事施工管理技士 | 5,000〜10,000円 | 6〜12万円 |
| 1級電気工事施工管理技士 | 10,000〜30,000円 | 12〜36万円 |
企業規模別の傾向
| 企業規模 | 資格手当の傾向 |
|---|---|
| 大手ゼネコン | 15,000〜30,000円/月 |
| 中堅建設会社 | 10,000〜20,000円/月 |
| 中小企業 | 5,000〜15,000円/月 |
| サブコン | 15,000〜25,000円/月 |
計算例
月15,000円の資格手当の場合:
- 年間:15,000円 × 12ヶ月 = 18万円
- 10年間:18万円 × 10年 = 180万円
資格を持っているだけで、10年で180万円以上の差がつきます。
メリット4:転職市場で有利になる
1級電気工事施工管理技士は、転職市場で非常に高く評価されています。
求人数の状況(2025年時点)
| 資格条件 | 求人数(主要転職サイト合計) |
|---|---|
| 電気工事施工管理技士(資格不問) | 約8,000件 |
| 2級電気工事施工管理技士 | 約5,000件 |
| 1級電気工事施工管理技士 | 約6,500件 |
1級保有者が転職で有利な理由
-
即戦力として評価される
- 監理技術者として現場配置できる
- 大規模案件を任せられる
-
人材不足で需要が高い
- 建設業界の高齢化で有資格者が不足
- 1級保有者は特に争奪戦
-
年収交渉で有利
- 転職による年収アップ率が高い
- 50〜100万円アップの事例も多数
-
選択肢が広がる
- ゼネコン、サブコン、設備会社、プラント会社など
- 大手企業への転職も視野に
転職成功事例
| 年齢 | 転職前 | 転職後 | 年収変化 |
|---|---|---|---|
| 32歳 | 中小建設会社 | 中堅サブコン | 420万→550万円(+130万円) |
| 38歳 | 設備会社 | 大手ゼネコン | 520万→680万円(+160万円) |
| 45歳 | 中堅サブコン | プラント会社 | 600万→750万円(+150万円) |
メリット5:昇進・昇格に必須
多くの建設会社では、管理職への昇進に1級資格が必要とされています。
キャリアステップ
担当者 → 主任 → 係長 → 課長 → 部長
↑ ↑
2級取得 1級取得が必要
昇進における1級資格の位置づけ
| 役職 | 1級資格の必要性 | 年収目安 |
|---|---|---|
| 担当者 | 不要 | 350〜450万円 |
| 主任 | あると有利 | 450〜550万円 |
| 係長 | 必要なことが多い | 550〜650万円 |
| 課長 | ほぼ必須 | 650〜800万円 |
| 部長 | 必須 | 800万円以上 |
ポイント
- 1級がないと**「ガラスの天井」**に当たる
- 技術力があっても資格がないと昇進できないケースも
- 早めに取得しておくことでキャリアの選択肢が広がる
メリット6:将来性が高い
1級電気工事施工管理技士は、将来性が非常に高い資格です。
需要が高まる理由
-
脱炭素社会への移行
- 太陽光発電、風力発電の設備工事増加
- EV充電設備の普及
- 省エネ改修工事の拡大
-
インフラ老朽化対策
- 電気設備の更新需要
- 既存建物のリニューアル工事
-
データセンター需要
- IT・DX推進による大規模データセンター建設
- 高度な電気設備知識が求められる
-
建設業の人手不足
- 技術者の高齢化(平均年齢50歳超)
- 若手有資格者の争奪戦
将来の市場予測
| 分野 | 今後の需要 |
|---|---|
| 再生可能エネルギー | 大幅増加 |
| データセンター | 急増 |
| EV関連インフラ | 増加 |
| スマートビル | 増加 |
| インフラ更新 | 安定的な需要 |
メリット7:独立開業の選択肢
1級電気工事施工管理技士を取得すると、独立開業という選択肢も生まれます。
特定建設業の許可要件
電気工事業で特定建設業(4,500万円以上の下請契約を締結する工事)を営むには、営業所に専任技術者を配置する必要があります。1級電気工事施工管理技士はこの専任技術者になれます。
独立のメリット
| 項目 | 雇用時 | 独立時 |
|---|---|---|
| 年収 | 600〜900万円 | 1,000万円以上も可能 |
| 働き方 | 会社の方針に従う | 自分で決定できる |
| リスク | 低い | 自己責任 |
| 定年 | あり | なし |
独立開業の流れ
- 1級電気工事施工管理技士を取得
- 実務経験を積む(5年以上が目安)
- 人脈・顧客を構築
- 建設業許可を取得
- 開業
注意点
- 技術力だけでなく営業力・経営力も必要
- 最初は下請けから始めるケースが多い
- 資金繰りや人材確保などの経営課題も
2級との違い:なぜ1級を目指すべきか
1級と2級の比較
| 項目 | 2級 | 1級 |
|---|---|---|
| 配置できる技術者 | 主任技術者のみ | 監理技術者も可 |
| 担当できる工事規模 | 制限あり | 無制限 |
| 平均年収 | 約440万円 | 約600万円 |
| 資格手当 | 5,000〜10,000円/月 | 10,000〜30,000円/月 |
| 転職市場での評価 | 高い | 非常に高い |
| 昇進への影響 | 限定的 | 大きい |
| 将来性 | 高い | 非常に高い |
1級を目指すべき理由
-
年収の天井が上がる
- 2級では600万円が限界のケースも
- 1級なら800〜1,000万円も視野に
-
キャリアの選択肢が広がる
- 大規模プロジェクトを担当できる
- 管理職への道が開ける
-
市場価値が大きく違う
- 転職時の評価が全く異なる
- 独立開業も視野に入る
-
令和6年度からの受験資格緩和
- 第一次検定は19歳以上で受験可能
- 早期取得のチャンスが広がった
1級電気工事施工管理技士を活かすキャリアプラン
パターン1:ゼネコン・サブコンでキャリアアップ
2級取得 → 現場経験 → 1級取得 → 主任 → 係長 → 課長
↓ ↓ ↓
350万円 450万円 550万円 600万円 700万円 800万円
向いている人
- 安定した収入を求める人
- 大規模プロジェクトに携わりたい人
- 組織の中でキャリアを築きたい人
パターン2:転職で年収アップ
中小企業で経験 → 1級取得 → 中堅企業に転職 → 大手企業に転職
↓ ↓ ↓ ↓
400万円 +50万円 550万円 700万円
向いている人
- 年収アップを最優先する人
- 新しい環境で挑戦したい人
- 大手企業で働きたい人
パターン3:スペシャリストとして活躍
1級取得 → 専門分野特化 → エキスパートとして活躍
↓ ↓ ↓
550万円 専門性を磨く 800万円以上
専門分野の例
- データセンター
- 再生可能エネルギー
- プラント電気設備
- 高圧受変電設備
パターン4:独立開業
1級取得 → 経験を積む → 人脈構築 → 独立開業
↓ ↓ ↓ ↓
550万円 600万円 準備期間 1,000万円以上も可能
向いている人
- 自分の裁量で働きたい人
- 営業力・経営力がある人
- リスクを取れる人
1級電気工事施工管理技士の取得方法
令和8年度の試験概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験実施機関 | 一般財団法人 建設業振興基金 |
| 試験回数 | 年1回 |
| 第一次検定 | 6月(予定) |
| 第二次検定 | 10月(予定) |
| 受験手数料 | 第一次・第二次同時:19,000円 |
受験資格(令和6年度以降)
第一次検定
- 19歳以上であれば誰でも受験可能
第二次検定
- 第一次検定合格後、一定の実務経験が必要
- 令和10年度までは経過措置あり
合格率
| 検定 | 合格率 |
|---|---|
| 第一次検定 | 約35〜40% |
| 第二次検定 | 約50〜65% |
| 最終合格率 | 約20% |
必要な学習時間
| 受験者のタイプ | 学習時間目安 |
|---|---|
| 実務経験豊富 | 100〜150時間 |
| 実務経験あり | 150〜250時間 |
| 初学者 | 250〜350時間 |
よくある質問
Q1:1級を取得するとすぐに年収は上がりますか?
A:多くの場合、すぐに資格手当が加算されます。年間10〜30万円程度の収入増が期待できます。さらに昇進や転職によって、100〜200万円の年収アップも可能です。
Q2:2級を飛ばして1級から受験できますか?
A:はい、可能です。令和6年度以降、第一次検定は19歳以上であれば誰でも受験できます。実務経験が豊富な方は、1級から挑戦することも選択肢です。
Q3:他の資格と併せて持つと有利ですか?
A:はい、以下の資格との組み合わせが評価されます。
- 第一種電気工事士:工事と管理の両方ができる
- 電験三種:より高度な電気知識を証明
- 1級建築施工管理技士:建築分野にも対応可能
Q4:女性でも取得するメリットはありますか?
A:もちろんあります。建設業界は女性の活躍推進に力を入れており、有資格者の女性技術者は非常に重宝されています。
Q5:年齢制限はありますか?
A:上限の年齢制限はありません。50代・60代で取得する方も多く、定年後も活躍できる資格です。
まとめ
1級電気工事施工管理技士のメリットをまとめます。
7つのメリット
| メリット | 具体的な内容 |
|---|---|
| 年収アップ | 平均600万円、最大1,000万円以上 |
| 監理技術者資格 | 大規模工事(4,500万円以上)を担当可能 |
| 資格手当 | 月10,000〜30,000円(年間12〜36万円) |
| 転職で有利 | 年収50〜150万円アップの事例多数 |
| 昇進に必須 | 係長・課長への昇進に必要なことが多い |
| 将来性 | 再エネ・DXで需要増加、長期的に安定 |
| 独立開業 | 特定建設業の専任技術者になれる |
取得を検討すべき人
- 年収を上げたい方
- キャリアアップしたい方
- 大規模プロジェクトに携わりたい方
- 転職を考えている方
- 将来の独立を視野に入れている方
1級電気工事施工管理技士は、建設業界でのキャリアを大きく広げる資格です。令和6年度からの受験資格緩和により、取得のハードルも下がっています。
令和8年度の合格を目指して、ぜひチャレンジしてください。
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監修・執筆
sekocan 編集部
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