目次
令和8年度の第一種電気工事士試験を受験予定の方へ。
「第一種はどのくらい難しい?」「第二種より格段に難しくなる?」「合格率はどれくらい?」という疑問をお持ちではありませんか?
この記事では、第一種電気工事士の難易度を最新の合格率データと第二種との比較から徹底分析し、合格に必要な対策をご紹介します。
この記事でわかること
- 第一種電気工事士の最新合格率データ
- 学科試験・技能試験それぞれの難易度
- 第二種電気工事士との違い
- 他の電気系資格との比較
- 難易度に応じた効果的な対策
第一種電気工事士の合格率推移
学科試験の合格率
過去4年間の学科試験の合格率は以下の通りです。
| 年度 | 上期 | 下期 |
|---|---|---|
| 令和7年度(2025年)※ | 約55% | 発表前 |
| 令和6年度(2024年) | 約50% | 約48% |
| 令和5年度(2023年) | 約54% | 約52% |
| 令和4年度(2022年) | 約58% | 約53% |
※令和7年度のデータはAIによる推定値を含みます。正確な数値は一般財団法人 全国建設研修センターの公式発表をご確認ください。 ポイント
- 合格率は**約50〜55%**で推移
- 第二種(約55〜60%)よりやや低い
- 年度により5%程度の変動がある
技能試験の合格率
| 年度 | 合格率 |
|---|---|
| 令和6年度(2024年) | 約62% |
| 令和5年度(2023年) | 約60% |
| 令和4年度(2022年) | 約65% |
| 令和3年度(2021年) | 約67% |
ポイント
- 合格率は**約60〜67%**で推移
- 学科試験より合格率が高い
- 第二種技能(約70〜75%)よりやや低い
最終合格率(学科・技能両方合格)
学科と技能の両方に合格した場合の最終合格率は、**約30〜35%**と推定されます。
計算例
- 学科合格率:52%
- 技能合格率:62%
- 最終合格率:52% × 62% = 約32%
つまり、受験者の約3人に1人が最終合格する計算です。
第一種電気工事士の難易度分析
総合的な難易度評価
第一種電気工事士の難易度は**「やや難しい」**と評価できます。
| 評価項目 | 難易度 | 理由 |
|---|---|---|
| 学科試験 | ★★★☆☆ | 高圧分野が追加される |
| 技能試験 | ★★★☆☆ | 高圧ケーブル処理が追加 |
| 総合 | ★★★☆☆ | 両試験突破で約30〜35%の合格率 |
学科試験の難易度
やや難しい
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験形式 | 四肢択一(マークシートまたはCBT) |
| 問題数 | 50問 |
| 試験時間 | 140分 |
| 合格基準 | 60%以上(30問以上正解) |
| 特徴 | 高圧分野が約3割追加される |
学科試験が難しい理由
ただし、出題パターンは決まっているため、過去問対策で十分に合格を狙えます。
技能試験の難易度
やや難しい
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験時間 | 60分 |
| 候補問題 | 10問(公表) |
| 合格基準 | 欠陥がないこと |
| 特徴 | 高圧ケーブルの処理が追加 |
技能試験が難しい理由
- KIPケーブルの処理:被覆剥ぎが難しい
- 作業量の増加:低圧+高圧の両方を施工
- 時間管理:60分で全作業を完了させる必要
試験時間は第二種より20分長いですが、作業量も増えるため、時間的余裕があるわけではありません。
第二種電気工事士との違い
試験の違い
| 項目 | 第二種 | 第一種 |
|---|---|---|
| 学科試験問題数 | 50問 | 50問 |
| 学科試験時間 | 120分 | 140分 |
| 技能試験時間 | 40分 | 60分 |
| 候補問題数 | 13問 | 10問 |
| 高圧分野 | なし | あり(約3割) |
| 受験者層 | 初学者中心 | 第二種合格者中心 |
合格率の違い
| 試験 | 第二種 | 第一種 |
|---|---|---|
| 学科合格率 | 約55〜60% | 約50〜55% |
| 技能合格率 | 約70〜75% | 約60〜67% |
| 最終合格率 | 約40〜45% | 約30〜35% |
合格率だけで比較できない理由
第一種の合格率は第二種と大きく変わらないように見えますが、受験者層が異なることに注意が必要です。
第一種の受験者の特徴
- ほとんどが第二種合格者
- 電気に関する基礎知識がある
- 技能試験の経験がある
つまり、第一種の受験者は「精鋭」であり、その中での合格率50〜55%は、実質的に第二種より難しいことを示しています。
資格としての違い
| 項目 | 第二種 | 第一種 |
|---|---|---|
| 作業範囲 | 600V以下の低圧 | 最大500kW未満 |
| 高圧設備 | 扱えない | 扱える |
| 免状交付 | 試験合格後すぐ | 試験合格+実務経験3年 |
| 定期講習 | 不要 | 5年ごとに必要 |
| 対象施設 | 一般住宅、小規模店舗 | ビル、工場、大規模施設 |
他の電気系資格との難易度比較
電気系資格の難易度ランキング
| 順位 | 資格 | 難易度 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 1 | 電験一種 | ★★★★★ | 約3〜5% |
| 2 | 電験二種 | ★★★★★ | 約5〜10% |
| 3 | 電験三種 | ★★★★☆ | 約10〜15% |
| 4 | エネルギー管理士(電気) | ★★★★☆ | 約30% |
| 5 | 第一種電気工事士 | ★★★☆☆ | 約30〜35% |
| 6 | 1級電気工事施工管理技士 | ★★★☆☆ | 約40〜50% |
| 7 | 2級電気工事施工管理技士 | ★★☆☆☆ | 約50〜60% |
| 8 | 第二種電気工事士 | ★★☆☆☆ | 約40〜45% |
電験三種との比較
電験三種(第三種電気主任技術者)は、電気設備の保安監督ができる資格です。
| 項目 | 第一種電気工事士 | 電験三種 |
|---|---|---|
| 試験範囲 | 電気工事の施工 | 電気設備の保安 |
| 合格率 | 約30〜35% | 約10〜15% |
| 難易度 | ★★★☆☆ | ★★★★☆ |
| 計算問題 | やや易しい | 難しい |
| 受験資格 | なし | なし |
第一種電気工事士は電験三種より易しく、取得しやすい資格といえます。
電気工事施工管理技士との比較
| 項目 | 第一種電気工事士 | 1級電気工事施工管理技士 |
|---|---|---|
| 役割 | 電気工事の施工 | 電気工事の監理・監督 |
| 合格率 | 約30〜35% | 約40〜50% |
| 実務経験 | 免状交付に3年必要 | 受験に必要 |
| 難易度 | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
両資格は役割が異なるため、単純な比較は難しいですが、難易度は同程度といえます。
学科試験の難しいポイントと対策
難しいポイント1:高圧受変電設備
高圧分野は第一種特有の出題で、約10〜12問出題されます。
よく出る内容
- 高圧機器の名称と役割(PAS、VCB、DS、CT、VT)
- 単線結線図の読み方
- 保護継電器の種類と動作
- 高圧ケーブルの種類と施工
対策
- 用語と記号を暗記する
- 単線結線図を何度も描いて覚える
- 過去問で出題パターンを把握する
難しいポイント2:計算問題
計算問題は第二種よりやや複雑になります。
よく出る計算
- 三相交流の電力計算
- 電圧降下の計算
- 短絡電流の計算
- 力率改善の計算
対策
- 公式を正確に覚える
- 過去問の計算問題を繰り返し解く
- 電卓の操作に慣れる(持込み可)
難しいポイント3:配線図
配線図問題は10問出題され、高圧と低圧の両方が出題されます。
対策
- 高圧の図記号を優先的に覚える
- 低圧は第二種の復習で対応
- 過去問で出題パターンを把握する
技能試験の難しいポイントと対策
難しいポイント1:KIPケーブルの処理
KIPケーブル(高圧絶縁電線)の被覆剥ぎは、第一種特有の作業です。
難しい理由
- 外装シースが硬い
- 絶縁体を傷つけやすい
- より線がほつれやすい
対策
- 電工ナイフの使い方を繰り返し練習
- 寸法を正確に測る習慣をつける
- 動画で正しい方法を確認する
難しいポイント2:時間管理
試験時間は60分ですが、作業量が多いため時間に余裕はありません。
対策
- 候補問題を各2〜3回練習する
- 時間を計って練習し、60分以内で完成させる
- 作業手順を固定して効率化する
難しいポイント3:複線図
複線図を正確に描けないと、配線ミスで不合格になります。
対策
- 複線図の書き方を完全に暗記する
- 各候補問題の複線図を何度も描く
- 描くスピードを上げる(5〜7分以内)
第一種電気工事士は独学で合格できるか?
結論:独学でも十分合格可能
第一種電気工事士は、以下の理由から独学での合格が可能です。
- 出題パターンが決まっている:過去問対策が有効
- 教材が充実:市販のテキスト・問題集が豊富
- 合格基準が60%:満点を取る必要がない
- 第二種の知識が活かせる:低圧分野は復習程度でOK
独学のポイント
学科試験
- 高圧分野を重点的に学習する
- 過去問5年分を3周する
- 計算問題は公式を覚えて繰り返し解く
技能試験
- 候補問題を各2〜3回練習する
- KIPケーブルの処理を重点的に練習する
- 時間を計って本番を想定する
独学が難しい場合
以下に当てはまる場合は、講座の受講も検討しましょう。
- 電気の基礎知識がゼロ
- 高圧設備を見たことがない
- 技能試験の練習環境がない
- 自己管理が苦手
合格するための勉強法
学習期間の目安
| 前提条件 | 学習期間 | 勉強時間 |
|---|---|---|
| 第二種合格者 | 3〜4ヶ月 | 150〜200時間 |
| 電気の基礎あり | 4〜5ヶ月 | 200〜250時間 |
| 初学者 | 5〜6ヶ月 | 250〜300時間 |
おすすめの学習スケジュール
1ヶ月目:高圧分野のインプット 2ヶ月目:過去問演習(1〜2周目) 3ヶ月目:過去問演習(3周目)+学科試験 4ヶ月目:技能試験対策
合格のための3つのポイント
1. 高圧分野を制する 高圧分野は配点が高く、第一種の合否を分けます。用語、図記号、単線結線図を徹底的に覚えましょう。
2. 過去問を繰り返す 過去問5年分を3周することで、出題パターンを完全に把握できます。
3. 技能試験は時間管理 60分で全作業を完了させる必要があります。候補問題を繰り返し練習し、時間配分を体に覚えさせましょう。
まとめ
第一種電気工事士の難易度は**「やや難しい」**ですが、しっかり対策すれば独学でも合格可能です。
この記事のポイント
- 合格率:学科約50〜55%、技能約60〜67%、最終約30〜35%
- 第二種との違い:高圧分野が追加、受験者層が精鋭
- 難しいポイント:高圧受変電設備、KIPケーブル処理
- 対策の基本:高圧分野を重点学習、過去問5年分3周
- 独学:可能だが、計画的な学習が必要
第一種電気工事士に合格すれば、電気工事士としてのキャリアの幅が大きく広がります。令和8年度の試験に向けて、今日から学習を始めましょう。
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監修・執筆
sekocan 編集部
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