目次
令和8年度の1級建設機械施工管理技士 第二次検定を受験予定の方へ。
「令和6年度から出題形式が変わったって本当?」「組合せ施工法の書き方がわからない」「建設機械特有の記述ポイントは?」という疑問をお持ちではありませんか?
1級建設機械施工管理技士の第二次検定は、令和6年度から出題形式が大きく変更されました。従来の「自分の経験を記述する」形式から、提示条件に基づく回答形式に変わり、対策方法の見直しが必要です。
また、建設機械施工管理技士特有の**実技試験(2種別)**もあわせて対策する必要があります。
この記事では、新形式に対応した記述対策と、建設機械施工ならではの記述ポイントを解説します。
この記事でわかること
- 令和6年度からの出題形式変更の内容
- 施工管理法・建設機械施工法の記述対策
- 組合せ施工法の新形式への対応方法
- 品質管理・安全管理・工程管理のテーマ別記述テンプレート
- 建設機械施工特有のポイント(重機選定、騒音振動対策等)
令和6年度からの出題形式変更
変更のポイント
| 項目 | 変更前(〜令和5年度) | 変更後(令和6年度〜) |
|---|---|---|
| 施工管理法 | 選択解答 | 必須解答 |
| 建設機械施工法 | 選択解答 | 必須解答 |
| 組合せ施工法 | 経験工事の記述 | 提示条件に基づく解答 |
変更の影響
- 選択の余地がなくなった:全ての分野に対応する必要がある
- 経験記述が廃止:自分の工事経験を書く問題がなくなった
- 条件対応力が問われる:与えられた条件を正しく読み取り、適切な回答を構成する力が必要
この変更により、暗記型の対策から思考型の対策への転換が求められます。
施工管理法の記述対策
出題テーマ
施工管理法では、以下のテーマに関する記述が求められます。
| テーマ | 内容 | 建設機械施工特有のポイント |
|---|---|---|
| 品質管理 | 施工品質の確保策 | 締固め度管理、舗装温度管理 |
| 安全管理 | 労働災害防止策 | 重機災害防止、騒音振動対策 |
| 工程管理 | 工程計画と進捗管理 | 機械の組合せによる工程短縮 |
品質管理の記述テンプレート
建設機械施工における品質管理の記述例です。
テーマ:盛土工事における締固め品質管理
課題 大規模造成工事(盛土量50,000m3)において、広範囲の盛土を均一な締固め度で施工する必要があった。盛土材の含水比が気象条件により変動するため、締固め品質の安定確保が課題であった。
検討した対策
- RI計器による現場密度試験の頻度設定
- 含水比変動に応じた転圧回数の調整
- 締固め機械(ローラー)の選定と組合せ
- GPS搭載ローラーによる転圧管理システムの導入
実施した対策 締固め機械として、振動ローラー(10t級)を主機とし、タイヤローラー(8t級)を仕上げに使用する2段階転圧とした。1層の仕上がり厚さを30cmとし、振動ローラーで4回、タイヤローラーで2回の転圧を標準とした。
含水比管理として、盛土材の含水比を1日2回測定し、最適含水比±2%の範囲で管理した。含水比が高い場合はばっ気乾燥を、低い場合は散水を実施した。
品質確認として、500m2に1箇所の頻度でRI計器による現場密度試験を実施し、締固め度90%以上を確認した。
結果 全区画で締固め度90%以上を達成し、盛土完成後の沈下量は計画値の20mm以内に収まった。
安全管理の記述テンプレート
テーマ:建設機械施工における重機災害防止
課題 道路拡幅工事において、バックホウ(0.7m3級)とダンプトラック(10t級)が混在する現場で、重機災害の防止が最重要課題であった。特に後方確認不足による接触事故のリスクが高かった。
検討した対策
- 重機の作業範囲と立入禁止区域の設定
- 後方監視カメラ・センサーの導入
- 誘導員の配置計画
- 作業手順書の作成と周知
実施した対策 バックホウの旋回範囲に合わせてカラーコーンとバリケードで立入禁止区域を設定した。旋回半径+2mを安全距離とし、立入禁止区域を明示した。
全てのバックホウに後方監視カメラを設置し、オペレーターが後方の安全を常時確認できる体制を整えた。ダンプトラックの後退時は、専任の誘導員を配置し、笛と手旗による合図で誘導した。
毎朝のKY(危険予知)活動で、当日の作業内容と重機の動線を全員で確認した。
結果 工事期間中(6ヶ月)、重機に起因する労働災害はゼロであった。
工程管理の記述テンプレート
テーマ:建設機械の組合せによる工程最適化
課題 大規模土工事(掘削量30,000m3、運搬距離500m)において、限られた工期内に効率的に土工事を完了させる必要があった。
検討した対策
- 掘削機と運搬機の組合せ最適化
- サイクルタイムの算出と台数決定
- ネットワーク工程表による進捗管理
- 気象条件による作業不能日の考慮
実施した対策 掘削はバックホウ(0.7m3級)2台、運搬はダンプトラック(10t級)6台の組合せとした。サイクルタイムを算出(積込み3分、運搬5分、排土1分、戻り4分、計13分/サイクル)し、1日あたりの作業量を1,200m3と設定した。
週次の進捗会議で出来高を確認し、遅延が発生した場合はバックホウを1台追加投入する体制を準備した。雨天による作業不能日を月3日と想定し、工程に余裕を持たせた。
結果 予定工期25日に対し23日で完了し、2日の余裕を確保できた。
組合せ施工法の対策(新形式)
新形式の特徴
令和6年度からの組合せ施工法は、提示された工事条件を読み取り、適切な建設機械の組合せを選定して回答する形式です。
出題パターン
| パターン | 条件例 | 求められる回答 |
|---|---|---|
| 土工事 | 掘削量、運搬距離、工期 | 掘削機+運搬機の組合せと台数 |
| 舗装工事 | 施工面積、施工日数 | 舗装機械の組合せと施工計画 |
| 基礎工事 | 杭の本数、杭径、地盤条件 | 杭打ち機械の選定と施工手順 |
| 造成工事 | 造成面積、切盛土量 | 全工程の機械組合せ |
6種別の建設機械と用途の整理
組合せ施工法では、6種別全ての知識が必要です。
| 種別 | 代表的な機械 | 主な作業 | 組合せ例 |
|---|---|---|---|
| 第1種 | ブルドーザー | 掘削・押土・整地 | +ダンプ+バックホウ |
| 第2種 | バックホウ | 掘削・積込み | +ダンプ+ローラー |
| 第3種 | モーター・グレーダー | 路盤整正 | +ローラー+散水車 |
| 第4種 | ローラー | 転圧・締固め | +ブルドーザー+グレーダー |
| 第5種 | アスファルトフィニッシャー | 舗装 | +ローラー+ダンプ |
| 第6種 | アースオーガー | 杭打ち・掘削 | +クレーン+バックホウ |
作業効率の計算方法
組合せ施工法では、機械の作業量を計算する問題が出される可能性があります。
バックホウの作業量計算例
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| バケット容量 | 0.7m3 |
| バケット係数 | 0.9 |
| 1サイクル時間 | 30秒 |
| 作業効率 | 0.7 |
| 1時間あたり作業量 | 0.7 × 0.9 × (3600/30) × 0.7 = 52.9m3/h |
建設機械施工特有の記述ポイント
重機選定の記述
建設機械施工管理技士ならではの記述として、適切な建設機械の選定理由を論理的に記述できることが重要です。
悪い例:
バックホウを使用して掘削した
良い例:
掘削深さ3m、硬質粘土層の掘削条件から、バックホウ(0.7m3級、クローラ式)を選定した。クローラ式を採用した理由は、軟弱地盤上での走行安定性と接地圧の低減が図れるためである
騒音振動対策の記述
建設機械施工では、騒音規制法・振動規制法への対応が重要なテーマです。
記述のポイント
| 対策項目 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 低騒音型建設機械の使用 | 国土交通省指定の低騒音型機械を採用 |
| 作業時間の制限 | 規制区域内での作業時間を7:00〜19:00に制限 |
| 遮音対策 | 仮設防音壁(高さ3m)の設置 |
| 振動対策 | 振動ローラーの使用を制限し、タイヤローラーに変更 |
| 測定・記録 | 敷地境界での騒音・振動を定期測定し記録 |
排ガス対策の記述
記述例:
環境対策として、第3次排出ガス対策型以上の建設機械を使用した。また、不要なアイドリングを禁止し、排ガスの排出量削減と燃料消費の低減を図った。
実技試験(2種別)の対策
1級建設機械施工管理技士では、第二次検定に2種別の実技試験が含まれます。
実技試験の評価ポイント
| 評価項目 | 配点の目安 | 対策のポイント |
|---|---|---|
| 乗車前点検 | 高 | 手順通りに確実に実施 |
| 安全確認動作 | 高 | 省略せず全ての確認を実施 |
| 基本操作 | 中 | スムーズで正確な操作 |
| 作業の完成度 | 中 | 指定された作業を正確に完了 |
| 降車時の安全確認 | 中 | エンジン停止、ブレーキ確認 |
種別ごとの実技のポイント
| 種別 | 実技で求められること | 注意点 |
|---|---|---|
| 第1種 | ブルドーザーでの掘削・整地 | ブレードの昇降操作、直進精度 |
| 第2種 | バックホウでの掘削・積込み | 旋回時の安全確認、掘削深さの正確さ |
| 第3種 | グレーダーでの路盤整正 | ブレードの角度調整、仕上がり精度 |
| 第4種 | ローラーでの転圧 | 走行速度の一定性、重複ラップ |
| 第5種 | フィニッシャーでの舗装 | 舗設速度の一定性、厚さ管理 |
| 第6種 | アースオーガーでの掘削 | 鉛直精度、掘削速度の調整 |
まとめ
令和8年度の1級建設機械施工管理技士 第二次検定は、令和6年度からの形式変更に対応した対策が必要です。
第二次検定対策のポイント
-
新形式への対応
- 組合せ施工法は提示条件に基づく回答形式に変更
- 経験記述の暗記だけでは対応できない
- 6種別の建設機械の知識を体系的に整理
-
建設機械施工特有の記述
- 重機選定の理由を技術的に記述
- 騒音・振動対策は頻出テーマ
- 作業効率の計算ができるようにする
-
実技試験の準備
- 2種別の実技試験に対応
- 安全確認動作の徹底
- 日常業務での操作スキル向上
筆記と実技の両方を計画的に対策し、令和8年度の合格を目指しましょう。
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監修・執筆
sekocan 編集部
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