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令和8年度の2級電気通信工事施工管理技士を目指す方へ。
「実務経験って具体的に何をすればいいの?」「自分の経験は認められるの?」という疑問を持っていませんか?
2級電気通信工事施工管理技士は、令和6年度から受験資格が大きく改正されました。第一次検定は17歳以上なら誰でも受験可能ですが、第二次検定には一定の実務経験が必要です。
この記事では、令和8年度の最新制度に基づいて、必要な実務経験年数や認められる工事内容を詳しく解説します。
この記事でわかること
- 令和6年度改正後の実務経験要件
- 第一次検定と第二次検定の受験資格の違い
- 実務経験として認められる電気通信工事の種類
- 実務経験年数の数え方と証明方法
- よくある疑問への回答
令和6年度からの受験資格改正ポイント
改正前と改正後の比較
令和6年度から、施工管理技士の受験資格が大幅に見直されました。
| 項目 | 改正前(令和5年度まで) | 改正後(令和6年度以降) |
|---|---|---|
| 第一次検定 | 学歴に応じた実務経験が必要 | 17歳以上なら誰でも受験可能 |
| 第二次検定 | 学歴に応じた実務経験年数 | 試験合格後からの実務経験年数 |
| 経過措置 | - | 令和10年度まで新旧どちらでも可 |
この改正により、若い世代が早い段階で資格取得を目指しやすくなりました。
第一次検定は実務経験不要
令和8年度の第一次検定は、令和8年度中に17歳以上になる方であれば、実務経験がなくても受験できます。
つまり、以下の方が対象です。
- 平成22年4月1日以前に生まれた方
- 工業高校在学中の方も受験可能
第一次検定に合格すると「2級電気通信工事施工管理技士補」の資格が付与され、主任技術者の補佐として働くことができます。
第二次検定に必要な実務経験年数
新制度での実務経験年数
令和6年度以降の新制度では、試験合格後からの実務経験年数で受験資格が決まります。
| 条件 | 必要な実務経験年数 |
|---|---|
| 2級第一次検定合格後 | 3年以上 |
| 1級第一次検定合格後 | 1年以上 |
| 技術士第二次試験合格後 | 1年以上 |
ポイント:
- 学歴による年数の違いがなくなった
- 第一次検定に合格してから実務経験を積むルートが明確に
- 1級第一次検定に合格すると、2級第二次検定も1年で受験可能
経過措置(令和10年度まで)
令和10年度までは、旧制度の受験資格でも受験可能です。
旧制度では学歴に応じて実務経験年数が異なります。
| 学歴 | 指定学科卒業 | 指定学科以外卒業 |
|---|---|---|
| 大学卒業 | 1年以上 | 1年6ヶ月以上 |
| 短大・高専卒業 | 2年以上 | 3年以上 |
| 高校卒業 | 3年以上 | 4年6ヶ月以上 |
| その他 | 8年以上 | 8年以上 |
令和5年度までに受験票を受け取った経験がある方は、旧制度での再受験が可能です。
実務経験として認められる電気通信工事
電気通信工事の定義
電気通信工事施工管理技士の実務経験として認められるのは、電気通信工事業に該当する工事です。
建設業法で定められた電気通信工事には、以下のような工事が含まれます。
| 工事の種類 | 具体例 |
|---|---|
| 有線電気通信設備工事 | 電話設備工事、構内交換設備工事 |
| 無線電気通信設備工事 | 携帯基地局工事、無線LAN設備工事 |
| ネットワーク設備工事 | LAN配線工事、光ファイバー敷設工事 |
| 情報設備工事 | サーバー室設備工事、監視カメラ設備工事 |
| 放送機械設備工事 | CATV設備工事、館内放送設備工事 |
5G・IoT関連で増えている工事
近年、以下のような工事が急増しています。これらも実務経験として認められます。
5G関連工事:
- 5G基地局設置工事(Sub6、ミリ波対応)
- ローカル5G設備工事(工場、病院向け)
- 5G対応アンテナ設置工事
- 基地局間光ファイバー接続工事
IoT関連工事:
- IoTセンサーネットワーク構築工事
- スマートビルディング通信設備工事
- 工場のスマートファクトリー化工事
- LPWA(LoRa、Sigfox)基地局設置工事
データセンター関連工事:
- サーバールーム通信設備工事
- ラック内配線工事
- 高速ネットワーク設備工事
- 光成端架設置工事
認められない工事の例
以下の工事は、電気通信工事の実務経験として認められません。
注意:電気工事と電気通信工事は別物です。電気工事の経験は、電気通信工事施工管理技士の実務経験としては認められません。
実務経験として認められる業務内容
施工管理業務とは
実務経験として認められるのは、施工管理に関する業務です。具体的には以下のような業務が該当します。
認められる業務:
- 施工計画の作成:工程表、施工図の作成
- 工程管理:進捗管理、工程調整
- 品質管理:検査、測定、記録
- 安全管理:安全教育、KY活動、安全パトロール
- 原価管理:材料発注、外注管理
- 現場監督:作業員への指示、監督業務
認められない業務の例
以下の業務は、実務経験として認められません。
- 事務作業のみ:経理、総務、営業など
- 設計のみ:CADオペレーター、設計補助
- 単純作業のみ:ケーブル運搬、穴掘り、清掃
- 保守点検のみ:定期点検、機器交換のみの業務
ポイント:施工管理の業務に「従事」していることが必要です。補助的な立場でも、施工管理業務の一部を担当していれば認められます。
実務経験年数の数え方
経験年数のカウント方法
実務経験年数は、以下のルールでカウントします。
基本ルール:
- 1年は12ヶ月で計算
- 同一期間に複数の工事を担当しても重複カウントは不可
- 月単位で計算(日数ではない)
例:
- 令和5年4月〜令和8年3月 → 3年間の実務経験
- 令和6年1月〜令和8年6月 → 2年6ヶ月の実務経験
パートタイム・派遣社員の場合
パートタイムや派遣社員として働いている場合でも、常時勤務していれば実務経験として認められます。
認められるケース:
- 週5日以上勤務している
- 施工管理業務を主として担当している
- 雇用契約書等で業務内容が確認できる
注意が必要なケース:
- 週3日以下の勤務
- 複数の会社で並行して勤務
- 請負契約での短期間の業務
実務経験証明書の書き方
証明書に記載する内容
第二次検定の申込時に、実務経験証明書を提出します。
| 記載項目 | 記載内容 |
|---|---|
| 工事名称 | 〇〇ビル電気通信設備工事 など |
| 発注者名 | 株式会社〇〇、〇〇市役所 など |
| 工事場所 | 〇〇県〇〇市〇〇町 |
| 工期 | 令和〇年〇月〜令和〇年〇月 |
| 従事した立場 | 現場代理人、主任技術者、担当技術者 など |
| 従事した期間 | 〇年〇ヶ月 |
証明者について
実務経験証明書には、使用者(会社の代表者等)の証明が必要です。
証明者になれる人:
- 会社の代表取締役
- 支店長、営業所長(委任を受けている場合)
- 個人事業主本人
転職している場合:
- 原則として各社ごとに証明書を取得
- 会社が廃業している場合は、経過措置あり
指定学科について
電気通信工事施工管理の指定学科
旧制度で受験する場合、指定学科卒業だと実務経験年数が短縮されます。
指定学科の例:
- 電気工学科
- 電気通信工学科
- 電子工学科
- 情報工学科
- 通信工学科
- 電子通信工学科
注意:情報処理科、経営情報科などは指定学科に該当しない場合があります。詳細は全国建設研修センターで確認してください。
FAQ|実務経験に関するよくある質問
Q1:電気工事士として働いた経験は認められますか?
A:電気工事(照明、コンセント、受変電設備など)の経験は、電気通信工事施工管理技士の実務経験としては認められません。電気通信工事に該当する業務(LAN配線、電話設備など)の経験が必要です。
Q2:設計事務所での経験は認められますか?
A:設計業務のみでは認められません。ただし、設計事務所が施工監理業務を行っており、その業務に従事していた場合は認められる可能性があります。
Q3:派遣社員でも実務経験になりますか?
A:派遣先で電気通信工事の施工管理業務に従事していれば認められます。派遣元と派遣先の両方で証明を受ける必要がある場合があります。
Q4:アルバイトでの経験は認められますか?
A:常勤(週5日以上)であれば認められる可能性があります。ただし、単純作業のみの場合は施工管理業務に該当しないため、認められません。
Q5:海外での工事経験は認められますか?
A:日本国内と同等の施工管理業務であれば認められます。ただし、証明書の取得や内容の確認が必要です。
Q6:公共工事と民間工事で違いはありますか?
A:違いはありません。公共工事でも民間工事でも、電気通信工事の施工管理業務であれば実務経験として認められます。
Q7:会社が倒産して証明書がもらえない場合は?
A:登記事項証明書や源泉徴収票など、当時の勤務を証明できる書類を添付することで対応できる場合があります。詳細は全国建設研修センターに相談してください。
実務経験を効率的に積むコツ
コツ1:施工管理業務を意識して働く
日々の業務の中で、以下の点を意識しましょう。
- 工程表の作成・管理に積極的に関わる
- 品質管理の記録を自分でつける
- 安全教育やKY活動に参加する
- 打ち合わせに同席し、調整業務を学ぶ
コツ2:経験を記録しておく
将来の経験記述対策にもなります。
- 工事名称、発注者、工期、金額をメモ
- 自分が担当した業務内容を記録
- 工事で直面した課題と対策を整理
- 写真や図面のコピーを保管
コツ3:5G・IoT関連の工事に携わる
今後需要が高まる分野の経験は、転職やキャリアアップにも有利です。
- 5G基地局工事
- データセンター工事
- スマートビルディング工事
- IoTネットワーク構築工事
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まとめ
2級電気通信工事施工管理技士の実務経験について、重要なポイントをまとめます。
受験資格のポイント:
- 第一次検定は17歳以上なら実務経験不要で受験可能
- 第二次検定は第一次検定合格後3年以上の実務経験が必要
- 令和10年度までは旧制度でも受験可能(経過措置)
認められる実務経験:
- 電気通信工事業に該当する工事
- 施工管理業務(工程・品質・安全・原価管理)
- 5G、IoT、データセンター関連工事も対象
注意点:
- 電気工事の経験は認められない
- 単純作業のみでは認められない
- 実務経験証明書の取得が必要
5G・IoTの普及により、電気通信工事施工管理技士の需要は今後ますます高まることが予想されます。
令和8年度の合格を目指して、計画的に実務経験を積んでいきましょう!
受験資格の詳細については、1級電気通信工事施工管理技士の受験資格もあわせてご覧ください。第二次検定の対策については、2級電気通信工事施工管理技士の経験記述対策で詳しく解説しています。
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監修・執筆
sekocan 編集部
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