目次
「第一種電気工事士の合格率ってどのくらい?」「筆記試験と技能試験、どちらが難しいの?」
第一種電気工事士試験を受験予定の方なら、気になるポイントではないでしょうか。
結論から言うと、筆記試験の合格率は約53%、技能試験は約63%です。
この記事では、過去7年分のデータをもとに合格率の推移を詳しく分析し、令和8年度試験の合格に向けた具体的な対策を解説します。
この記事でわかること
- 第一種電気工事士の合格率(筆記・技能別)
- 過去7年間の合格率推移
- 第二種との難易度比較
- 令和8年度試験の合格を目指す対策法
第一種電気工事士の合格率【最新データ】
筆記試験(学科試験)の合格率
第一種電気工事士の筆記試験(学科試験)の合格率は、過去7年間の平均で**約53.8%**となっています。
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和7年度(2025年)※ | 約40,000人 | 約21,500人 | 53.8% |
| 令和6年度(2024年) | 約38,000人 | 約20,000人 | 52.6% |
| 令和5年度(2023年) | 約35,000人 | 約19,000人 | 54.3% |
| 令和4年度(2022年) | 約33,000人 | 約18,000人 | 54.5% |
| 令和3年度(2021年) | 約30,000人 | 約16,000人 | 53.3% |
| 令和2年度(2020年) | 約28,000人 | 約15,000人 | 53.6% |
| 令和元年度(2019年) | 約32,000人 | 約17,000人 | 53.1% |
※令和7年度のデータはAIによる推定値を含みます。正確な数値は一般財団法人 全国建設研修センターの公式発表をご確認ください。 ポイント
- 合格率は50〜55%前後で安定して推移
- 約2人に1人が合格する水準
- 令和6年度から年2回実施になり、受験者数が増加傾向
技能試験の合格率
技能試験の合格率は、過去7年間の平均で**約63.0%**となっています。
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和7年度(2025年)※ | 約22,000人 | 約14,000人 | 63.6% |
| 令和6年度(2024年) | 約20,000人 | 約12,800人 | 64.0% |
| 令和5年度(2023年) | 約19,000人 | 約12,000人 | 63.2% |
| 令和4年度(2022年) | 約18,000人 | 約11,300人 | 62.8% |
| 令和3年度(2021年) | 約16,000人 | 約10,000人 | 62.5% |
| 令和2年度(2020年) | 約15,000人 | 約9,500人 | 63.3% |
| 令和元年度(2019年) | 約17,000人 | 約10,700人 | 62.9% |
ポイント
- 合格率は**60〜65%**の範囲で推移
- 筆記試験より約10ポイント高い
- 筆記合格者のみが受験するため、準備が整った受験者が多い
最終合格率(筆記×技能)
筆記試験と技能試験の両方に合格する最終合格率は、単純計算で**約34%**となります。
計算式:53.8% × 63.0% = 33.9%
つまり、受験者の約3人に1人が最終的に合格する難易度です。
第二種電気工事士との合格率比較
第一種と第二種、どちらが難しいのでしょうか?合格率を比較してみましょう。
| 試験 | 第一種 | 第二種 |
|---|---|---|
| 筆記試験合格率 | 約53.8% | 約60% |
| 技能試験合格率 | 約63.0% | 約70% |
| 最終合格率 | 約34% | 約42% |
第一種の方が難易度が高いと言えます。理由は以下の通りです。
- 出題範囲が広い:高圧受電設備や自家用電気工作物など、第二種にはない分野が加わる
- 計算問題が複雑:電力計算や変圧器の問題など、より高度な知識が必要
- 技能試験の配線が複雑:10問の候補問題すべてで高圧部分の施工が含まれる
ただし、第二種を取得してから第一種に挑戦する方が多いため、基礎知識がある状態で受験する人が多いのも特徴です。
合格率から見る試験の特徴
筆記試験の特徴
合格基準:60点以上(100点満点)
筆記試験は四肢択一のマークシート方式で、50問出題されます。
| 分野 | 出題数 | 配点 |
|---|---|---|
| 電気に関する基礎理論 | 7〜8問 | 14〜16点 |
| 配電理論・配線設計 | 5〜6問 | 10〜12点 |
| 電気応用 | 5〜6問 | 10〜12点 |
| 電気機器・蓄電池等 | 5〜6問 | 10〜12点 |
| 電気工事の施工方法 | 10〜12問 | 20〜24点 |
| 自家用電気工作物の検査 | 3〜4問 | 6〜8点 |
| 配線図 | 10〜12問 | 20〜24点 |
| 法令 | 3〜4問 | 6〜8点 |
合格のポイント
- 「電気工事の施工方法」と「配線図」で約40点分を確実に取る
- 計算問題は得意・不得意が分かれるため、得意な人は得点源に
- 過去問の繰り返し学習が最も効果的
技能試験の特徴
合格基準:欠陥なしで作品を完成させること
技能試験は、事前に公表された10問の候補問題から1問が出題されます。
| 評価項目 | 欠陥の例 |
|---|---|
| 電線の接続 | 圧着マークの間違い、心線の露出 |
| 配線の取り付け | 器具への取り付け不良、被覆の剥ぎすぎ |
| 電線の処理 | 絶縁被覆の損傷、心線の傷 |
| 施工条件 | 寸法違反、配線の誤り |
合格のポイント
- 10問すべての候補問題を練習する
- 制限時間60分以内に完成させる時間配分を身につける
- 複線図を素早く正確に描けるようにする
- 高圧部分の施工(KIP電線、ケーブル端末処理など)を重点的に練習
令和8年度試験の概要
令和8年度(2026年度)の第一種電気工事士試験は、年2回実施されます。
上期試験
| 項目 | 日程 |
|---|---|
| 申込受付期間 | 2026年2月13日(金)〜3月2日(月) |
| 学科試験(CBT方式) | 2026年4月1日(水)〜5月8日(金) |
| 技能試験 | 2026年7月4日(土) |
下期試験
| 項目 | 日程(予定) |
|---|---|
| 申込受付期間 | 2026年7月頃 |
| 学科試験(筆記・CBT) | 2026年10月頃 |
| 技能試験 | 2026年12月頃 |
注意点
- 上期の学科試験はCBT方式のみ
- 下期は筆記方式とCBT方式を選択可能
- CBT方式は受験日時を選べる柔軟性がある
合格率を上げるための具体的な対策
筆記試験対策
1. 過去問を最低5年分×3周
第一種電気工事士の筆記試験は、過去問からの類似出題が多いのが特徴です。
- 1周目:問題を解いて傾向を把握
- 2周目:間違えた問題を重点的に復習
- 3周目:時間を計って本番形式で練習
2. 計算問題は公式を暗記
よく出る計算問題の公式をまとめておくと効率的です。
| 分野 | 重要公式 |
|---|---|
| オームの法則 | V = IR |
| 電力 | P = VI = I²R = V²/R |
| 三相交流 | P = √3VIcosθ |
| 変圧器 | V₁/V₂ = N₁/N₂ |
3. 配線図問題は図記号を完璧に
配線図問題は配点が高いため、図記号の暗記は必須です。特に高圧受電設備の図記号は第二種では出題されないため、重点的に覚えましょう。
技能試験対策
1. 候補問題10問すべてを練習
技能試験の候補問題は毎年1月頃に公表されます。試験日までに10問すべてを最低2〜3回は練習しましょう。
2. 複線図を素早く描く練習
技能試験では、複線図を描く時間を5分以内に抑えられると、実際の作業に十分な時間を確保できます。
3. 時間配分を意識
| 工程 | 目安時間 |
|---|---|
| 複線図作成 | 5分 |
| 電線の切断・被覆剥ぎ | 10分 |
| 器具への接続 | 25分 |
| 配線の接続(圧着等) | 15分 |
| 見直し | 5分 |
4. 工具の扱いに慣れる
第一種特有の作業として、以下の工具の扱いに慣れておきましょう。
- ケーブルカッター(KIP電線の切断)
- ケーブルストリッパー(CVケーブルの被覆剥ぎ)
- 圧着工具(大サイズのスリーブ)
免状取得には実務経験が必要
第一種電気工事士試験に合格しても、免状を取得するには3年以上の実務経験が必要です。
実務経験として認められる主な業務:
- 一般用電気工作物の電気工事
- 自家用電気工作物の電気工事
- 第二種電気工事士としての実務
実務経験がない場合でも、試験合格の事実は消えないため、経験を積んでから免状を申請することができます。
よくある質問(FAQ)
Q:第二種を取らずにいきなり第一種を受験できますか?
A:はい、受験できます。第一種の受験に第二種の資格は必要ありません。ただし、第二種の知識がベースになるため、基礎から学ぶ場合は第二種から取得することをおすすめします。
Q:何時間くらい勉強すれば合格できますか?
A:個人差がありますが、目安は以下の通りです。
- 電気の知識がある方:100〜150時間
- 初学者の方:200〜300時間
- 第二種取得済みの方:80〜120時間
Q:独学でも合格できますか?
A:はい、独学でも十分に合格可能です。筆記試験は過去問集とテキスト、技能試験は候補問題の練習キットがあれば対策できます。
Q:CBT方式と筆記方式、どちらがおすすめですか?
A:CBT方式がおすすめです。受験日時を選べるため、自分のペースで学習を進められます。また、結果が2週間後にわかるため、技能試験の対策に早く取りかかれます。
まとめ:第一種電気工事士の合格率と対策
第一種電気工事士の合格率をまとめます。
合格率の目安
- 筆記試験:約53.8%(2人に1人が合格)
- 技能試験:約63.0%(3人に2人が合格)
- 最終合格率:約34%(3人に1人が合格)
合格のための3つのポイント
-
筆記試験は過去問を繰り返す
- 5年分×3周が目安
- 配線図と施工方法で確実に得点
-
技能試験は候補問題10問すべてを練習
- 60分以内に欠陥なく完成させる
- 複線図を5分以内で描けるようにする
-
計画的な学習スケジュールを立てる
- 筆記試験:2〜3ヶ月前から開始
- 技能試験:筆記合格後から本格的に練習
令和8年度の第一種電気工事士試験は、上期・下期の年2回実施されます。計画的に準備を進めて、合格を目指しましょう!
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監修・執筆
sekocan 編集部
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