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令和8年度の1級管工事施工管理技士 第一次検定を受験予定の方へ。
「第一次検定って何が出題されるの?」「どの分野を重点的に勉強すればいい?」という疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
1級管工事施工管理技士の第一次検定は、四肢択一式の問題が73問出題され、そのうち60問を選択して解答します。合格基準は60%以上(36問以上正解)です。
この記事では、令和8年度の第一次検定に向けて、出題傾向と分野別の対策法を詳しく解説します。
この記事でわかること
- 第一次検定の試験概要と出題形式
- 分野別の出題傾向と配点
- 効率的な学習の優先順位
- 合格するための具体的な勉強法
第一次検定の試験概要
試験の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験日 | 例年9月第1日曜日 |
| 試験時間 | 午前:2時間30分、午後:2時間 |
| 出題形式 | 四肢択一式 |
| 出題数 | 73問(午前44問、午後29問) |
| 解答数 | 60問(選択問題あり) |
| 合格基準 | 60%以上(36問以上正解) |
令和8年度の試験日程(予想)
| 項目 | 予想日程 |
|---|---|
| 申込受付 | 令和8年5月上旬〜下旬 |
| 第一次検定 | 令和8年9月1日(日) |
| 合格発表 | 令和8年10月上旬 |
※正式な日程は(一財)全国建設研修センターの発表をご確認ください。
出題分野と問題数
第一次検定は、以下の分野から出題されます。
| 分野 | 出題数 | 解答数 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 原論 | 5問 | 5問 | 必須 |
| 電気・建築 | 6問 | 6問 | 必須 |
| 空調設備 | 10問 | 10問 | 必須 |
| 衛生設備 | 8問 | 8問 | 必須 |
| 設備全般 | 7問 | 5問 | 7問中5問選択 |
| 設計図書 | 8問 | 8問 | 必須 |
| 施工管理 | 14問 | 14問 | 必須 |
| 法規 | 15問 | 12問 | 15問中12問選択 |
| 計 | 73問 | 60問 |
分野別の出題傾向と対策
原論(5問・必須)
出題内容
原論では、管工事に関連する物理・化学の基礎知識が出題されます。
- 熱力学(熱量、比熱、熱伝導)
- 流体力学(ベルヌーイの定理、レイノルズ数)
- 空気調和の原理(湿り空気線図、結露)
- 音響(騒音レベル、遮音)
対策のポイント
原論は基礎理論の分野であり、計算問題も出題されます。公式を暗記するだけでなく、なぜその公式が成り立つのかを理解しておくことが重要です。
頻出テーマ
- 湿り空気線図の読み取り:絶対湿度、相対湿度、露点温度の関係
- 熱伝導の計算:熱貫流率、熱抵抗の計算
- 圧力損失の計算:配管・ダクトの圧力損失
電気・建築(6問・必須)
出題内容
電気設備と建築に関する基礎知識が出題されます。
電気分野
建築分野
対策のポイント
管工事と直接関係ない分野ですが、電気設備との連携や建築躯体との取合いは実務で頻繁に発生します。基本的な用語と原理を押さえておきましょう。
空調設備(10問・必須)
出題内容
空調設備は配点が大きく、重点的に対策すべき分野です。
- 空気調和方式(単一ダクト方式、マルチゾーン方式、FCU方式)
- 冷凍機(圧縮式、吸収式)の原理と特徴
- ボイラーの種類と特徴
- 冷却塔の原理
- ダクト設計(圧力損失、風量計算)
- 自動制御(PID制御、DDC)
対策のポイント
空調設備は機器の原理とシステムの構成を理解することが重要です。特に、冷凍サイクル(圧縮→凝縮→膨張→蒸発)は必ず押さえておきましょう。
頻出テーマ
- 冷凍サイクル:モリエル線図、COP(成績係数)
- 空調方式の比較:各方式のメリット・デメリット
- ダクト設計:等速法、等圧法、静圧復元法
衛生設備(8問・必須)
出題内容
給排水衛生設備に関する知識が出題されます。
- 給水設備(給水方式、配管材料、クロスコネクション防止)
- 給湯設備(給湯方式、膨張タンク、逆サイホン)
- 排水設備(排水方式、トラップ、通気管)
- ガス設備(ガスの種類、ガスメーター)
- 消火設備(消火栓、スプリンクラー)
対策のポイント
衛生設備は法令との関連が深い分野です。建築基準法、水道法、消防法などの規定も併せて押さえておきましょう。
頻出テーマ
設備全般(7問中5問選択)
出題内容
空調・衛生にまたがる総合的な問題が出題されます。
対策のポイント
選択問題のため、得意な問題を選んで解答できます。過去問で出題パターンを把握し、自信を持って解答できる問題を5問選びましょう。
設計図書(8問・必須)
出題内容
設計図書の読み方と、施工図作成に関する知識が出題されます。
- 配管図の記号と凡例
- ダクト図の表記方法
- 機器表の読み方
- 施工図の作成手順
- 数量拾いの方法
対策のポイント
設計図書は実務に直結する分野です。図面記号やJIS規格を暗記するとともに、図面から情報を読み取る練習をしておきましょう。
施工管理(14問・必須)
出題内容
施工管理は最も配点が大きい分野であり、合否を左右します。
施工計画
- 仮設計画、搬入計画
- 施工要領書の作成
品質管理
- 品質管理の手法(QC7つ道具)
- 検査・試験の方法
安全管理
対策のポイント
施工管理は過去問の繰り返しが最も効果的です。特に、ネットワーク工程表の計算問題は必ず解けるようにしておきましょう。
頻出テーマ
法規(15問中12問選択)
出題内容
管工事に関連する法令が出題されます。
対策のポイント
法規は条文の暗記が必要ですが、全てを覚えるのは不可能です。過去問で頻出の条文を中心に押さえましょう。選択問題のため、得意な法令で得点を稼ぐ戦略が有効です。
効率的な学習の優先順位
配点と難易度から優先順位を決める
限られた学習時間を有効活用するため、以下の優先順位で学習を進めましょう。
優先度A(最重要):37問
| 分野 | 解答数 | 理由 |
|---|---|---|
| 施工管理 | 14問 | 配点最大、過去問で対策しやすい |
| 空調設備 | 10問 | 配点大、専門知識が必須 |
| 法規 | 12問 | 選択可、過去問の繰り返しが効果的 |
優先度B(重要):17問
| 分野 | 解答数 | 理由 |
|---|---|---|
| 衛生設備 | 8問 | 専門分野、法令との関連も出題 |
| 設計図書 | 8問 | 実務経験が活きる |
優先度C(基礎固め):11問
| 分野 | 解答数 | 理由 |
|---|---|---|
| 原論 | 5問 | 計算問題あり、基礎理解が必要 |
| 電気・建築 | 6問 | 他分野、基本を押さえれば得点可能 |
| 設備全般 | 5問 | 選択可、得意分野で得点 |
目標正解数の設定
合格基準60%(36問以上)を確実にクリアするため、以下の目標を設定しましょう。
| 分野 | 解答数 | 目標正解数 | 目標正解率 |
|---|---|---|---|
| 施工管理 | 14問 | 11問 | 80% |
| 空調設備 | 10問 | 7問 | 70% |
| 衛生設備 | 8問 | 6問 | 75% |
| 法規 | 12問 | 9問 | 75% |
| 設計図書 | 8問 | 6問 | 75% |
| 原論 | 5問 | 3問 | 60% |
| 電気・建築 | 6問 | 4問 | 67% |
| 設備全般 | 5問 | 3問 | 60% |
| 合計 | 60問 | 42問 | 70% |
目標正解率70%で設定することで、本番での緊張やケアレスミスを考慮しても、合格ライン60%を超える余裕を持てます。
合格するための具体的な勉強法
ステップ1:過去問で傾向を把握(2週間)
最初の2週間は、過去問5年分を一通り解いて、出題傾向を把握しましょう。
この段階でやること
- 時間を計らずに全問解く
- 正解・不正解を記録
- 分野ごとの正解率を算出
- 苦手分野を特定
ポイント
この段階では正解率が低くても問題ありません。目的は「敵を知ること」です。
ステップ2:テキストで基礎知識を補強(4週間)
過去問で苦手分野を特定したら、テキストで基礎知識を補強します。
効率的なインプット方法
- 苦手分野から優先的に学習
- テキストを通読しながら重要ポイントをマーク
- 過去問で出題された内容を重点的に確認
- 計算問題は公式の導出過程も理解
注意点
- テキストの隅から隅まで覚えようとしない
- 過去問に出題されていない細かい内容は後回し
- インプットは全体の3割程度に抑える
ステップ3:過去問を繰り返し解く(8週間)
第一次検定対策の核心は、過去問の繰り返し演習です。
過去問演習の方法
- 1周目:全問を解き、解説を熟読
- 2周目:間違えた問題のみ解く
- 3周目:全問を再度解き、弱点を確認
- 4周目:時間を計って本番形式で解く
過去問の周回数と期待正解率
| 周回 | 目的 | 期待正解率 |
|---|---|---|
| 1周目 | 出題傾向の把握 | 40〜50% |
| 2周目 | 知識の定着 | 55〜65% |
| 3周目 | 弱点の克服 | 65〜75% |
| 4周目 | 仕上げ | 75%以上 |
ステップ4:模擬試験と総仕上げ(2週間)
試験2週間前からは、本番を想定した演習を行います。
総仕上げの内容
- 模擬試験の実施:本番と同じ時間配分で解く
- 弱点の最終確認:間違えやすい問題を集中復習
- 計算問題の確認:公式を再確認
- 法規の暗記事項確認:頻出条文の最終チェック
本番での解答テクニック
時間配分
午前の部(2時間30分・44問)
- 1問あたり約3分25秒
- 見直し時間として30分確保
午後の部(2時間・29問)
- 1問あたり約4分
- 見直し時間として20分確保
解答順序
- 必須問題から解く:飛ばさずに順番に解答
- 選択問題は得意分野から:自信のある問題を優先
- 迷ったら仮マーク:時間をかけすぎない
- 見直しは全問:マークミスのチェック
選択問題の攻略
選択問題(設備全般7問中5問、法規15問中12問)では、以下の戦略が有効です。
- 全問を一度読む:難易度を把握
- 自信のある問題から解答:確実に得点
- 迷う問題は後回し:時間を無駄にしない
- 最後に残りを選択:消去法も活用
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まとめ
令和8年度の1級管工事施工管理技士 第一次検定は、73問中60問を選択して解答し、36問以上(60%以上)の正解で合格です。
第一次検定攻略のポイント
- 施工管理・空調設備・法規を最優先で対策(37問)
- 過去問5年分を4周以上繰り返す
- **目標正解率70%**で余裕を持った準備
- 選択問題は得意分野で確実に得点
管工事特有の専門知識(配管、ダクト、冷凍機、ポンプなど)を確実に押さえ、計算問題にも対応できるよう準備しましょう。
第一次検定に合格すると「1級管工事施工管理技士補」の資格が付与され、第二次検定への受験資格が得られます。
令和8年度の合格を目指して、計画的に学習を進めましょう。
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監修・執筆
sekocan 編集部
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