目次
令和8年度の2級管工事施工管理技士 第二次検定を目指す方へ。
「第二次検定って何が出題されるの?」「記述式問題の書き方がわからない」という悩みを抱えていませんか?
第二次検定は記述式が中心で、合格すると正式に2級管工事施工管理技士の資格が得られます。マークシートの第一次検定とは異なり、自分の言葉で解答を書く必要があるため、しっかりとした対策が必要です。
この記事では、2級管工事施工管理技士の第二次検定について、出題形式から記述式問題の書き方まで詳しく解説します。
この記事でわかること
- 第二次検定の試験概要と出題形式
- 問題別の出題内容と配点
- 記述式問題の書き方とコツ
- 効率的な勉強法と対策スケジュール
2級管工事施工管理技士 第二次検定の概要
試験の基本情報
2級管工事施工管理技士の第二次検定は、以下の内容で実施されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験時間 | 2時間 |
| 出題数 | 6問 |
| 解答数 | 5問(選択1問を含む) |
| 解答方式 | 記述式 |
| 合格基準 | 60%以上 |
| 試験日 | 11月(年1回) |
受験資格
第二次検定を受験するには、以下のいずれかの要件を満たす必要があります。
令和8年度の受験資格(経過措置期間中)
令和6年度から令和10年度までは、新受検資格と旧受検資格のいずれでも受験可能です。
新受検資格
- 2級管工事施工管理技士補の資格取得後、実務経験3年以上
旧受検資格
- 学歴に応じた実務経験年数を満たすこと
- 大学(指定学科)卒業後1年以上
- 高校(指定学科)卒業後3年以上
- その他8年以上
合格率の推移
第二次検定の合格率は、年度により変動がありますが、概ね**40〜80%**の範囲で推移しています。
| 年度 | 合格率 |
|---|---|
| 令和6年度 | 65.4% |
| 令和5年度 | 82.3% |
| 令和4年度 | 58.7% |
| 令和3年度 | 45.2% |
| 令和2年度 | 44.1% |
令和5年度は82.3%と過去最高の合格率を記録しました。過去6年間の平均合格率は約**56%**です。
第一次検定との違い
| 項目 | 第一次検定 | 第二次検定 |
|---|---|---|
| 解答方式 | マークシート | 記述式 |
| 試験時間 | 2時間10分 | 2時間 |
| 合格で得られる資格 | 管工事施工管理技士補 | 2級管工事施工管理技士 |
| 実務経験 | 不要 | 必要 |
第二次検定の出題形式と内容
問題構成
第二次検定は、以下の6問で構成されます。
| 問題 | 内容 | 形式 | 解答 |
|---|---|---|---|
| 問題1 | 設備全般 | 記述式 | 必須 |
| 問題2 | 施工管理法(工程管理) | 記述式 | 必須 |
| 問題3 | 法規 | 記述式 | 必須 |
| 問題4 | 設備施工(空調) | 記述式 | 選択 |
| 問題5 | 設備施工(衛生) | 記述式 | 選択 |
| 問題6 | 施工経験記述 | 記述式 | 必須 |
問題4と問題5はいずれか1問を選択して解答します。
各問題の詳細
問題1:設備全般
出題内容
- 空調設備・衛生設備の機器や配管に関する知識
- 図面の読み取りと施工方法の説明
出題例
- 配管の名称と機能を図に記入する問題
- 機器の設置上の留意点を記述する問題
配点目安:20点程度
問題2:施工管理法(工程管理)
出題内容
出題例
- ネットワーク工程表から工期を計算する問題
- 工期短縮のための対策を記述する問題
配点目安:20点程度
問題3:法規
出題内容
- 建設業法、労働安全衛生法の条文穴埋め
- 法規に関する正誤判定
出題例
- 労働安全衛生法の条文中の空欄を埋める問題
- 建設業法の主任技術者に関する問題
配点目安:15点程度
問題4:設備施工(空調)
出題内容
出題例
- ダクトの施工図を見て留意点を記述する問題
- 空調機器の据付手順を記述する問題
配点目安:20点程度
問題5:設備施工(衛生)
出題内容
- 給排水配管の施工方法
- 衛生器具の取付方法
- 配管試験の方法
出題例
- 給水配管の施工図を見て留意点を記述する問題
- 排水配管の試験方法を記述する問題
配点目安:20点程度
問題6:施工経験記述
出題内容
- 自身が経験した管工事について記述
- 品質管理、工程管理、安全管理のいずれかのテーマ
出題例
- 工事概要と役割を記述する
- テーマに沿った重要事項と対策を記述する
配点目安:25点程度
記述式問題の書き方
基本的な記述ルール
記述式問題では、以下のルールを守ることが重要です。
文章作成のルール
- 指定された文字数・行数を守る
- 解答欄の8割以上を埋める
- 専門用語を正確に使用する
- 具体的な数値を盛り込む
- 箇条書きを活用して読みやすくする
避けるべきこと
- 指定された行数を大幅に超える(または不足する)
- 抽象的な表現のみで具体性がない
- テーマと関係のない内容を書く
- 誤字・脱字が多い
問題1(設備全般)の書き方
問題1では、図面を見て機器や配管の名称、施工上の留意点を記述します。
記述のポイント
-
図面を正確に読み取る
- 配管の流れ、機器の位置を確認
- 記号の意味を理解する
-
専門用語を使って説明
- 「逆止弁」「仕切弁」など正式名称を使用
- 略語は避ける
-
留意点は具体的に
- 「適切に施工する」ではなく「勾配1/100以上を確保する」など
記述例
問:図中の①の機器の名称と設置上の留意点を記述せよ。
【名称】膨張タンク
【設置上の留意点】
膨張タンクは、配管系統の最高部より高い位置に設置する。
これは、配管内の空気を抜き、システム全体に水頭圧を与えるためである。
また、補給水管との接続位置はタンク底部から100mm以上離して設置し、
オーバーフロー管は間接排水とする。
問題2(工程管理)の書き方
問題2では、ネットワーク工程表の計算問題と工程管理に関する記述が出題されます。
計算問題のポイント
-
クリティカルパスの求め方
- 最早開始日を左から順に計算
- 最遅完了日を右から順に計算
- フロート=0の経路がクリティカルパス
-
フロートの計算
- フロート = 最遅完了日 − 最早開始日 − 所要日数
-
工期短縮の検討
- クリティカルパス上の作業を短縮
- 並行作業の検討
記述例
問:工期を3日短縮するための対策を2つ記述せよ。
【対策1】
クリティカルパス上の「配管工事」について、作業員を2名から4名に増員し、
並行作業を行うことで、所要日数を10日から7日に短縮する。
【対策2】
「試運転調整」について、機器メーカーのサービスマンを増員し、
系統ごとの並行調整を行うことで、所要日数を5日から3日に短縮する。
問題3(法規)の書き方
問題3では、建設業法や労働安全衛生法の条文穴埋めが出題されます。
頻出条文
対策ポイント
- 数値(日数、面積、金額)を正確に覚える
- 穴埋め形式なので、キーワードを暗記
- 過去問で頻出する条文を重点的に学習
記述例
問:労働安全衛生法に関する以下の文章の空欄を埋めよ。
事業者は、高さが【 2 】メートル以上の箇所で作業を行う場合において、
墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、足場を組み立てる等の
方法により【 作業床 】を設けなければならない。
問題4・5(設備施工)の書き方
問題4(空調)と問題5(衛生)は選択式です。得意な方を選びましょう。
空調設備のポイント
- ダクト工事:吊り金物の間隔、ダクトの接続方法
- 冷媒配管:ろう付け、気密試験
- 空調機器:据付レベル、防振対策
衛生設備のポイント
記述例(衛生設備)
問:給水管の水圧試験について、試験方法と判定基準を記述せよ。
【試験方法】
給水管の水圧試験は、配管施工完了後、保温工事前に実施する。
試験水を充填し、エア抜きを完全に行った後、
試験圧力として設計水圧の1.5倍または最小0.75MPaを加圧する。
【判定基準】
加圧後60分間保持し、圧力低下がないこと、
および配管接続部からの漏水がないことを確認する。
漏水が認められた場合は、補修後に再試験を行う。
問題6(施工経験記述)の書き方
施工経験記述は、第二次検定の中で最も配点が高いと言われています。
記述の構成
-
工事概要
- 工事名、工事場所、設備工事概要、立場
-
重要と考えた事項
- テーマ(品質管理、工程管理、安全管理)に沿った課題
- なぜ重要と判断したかの理由
-
とった措置または対策
- 具体的な対策内容
- 数値や専門用語を盛り込む
-
結果
- 対策によって得られた成果
詳細は別記事「2級管工事施工管理技士 経験記述の例文集」をご参照ください。
効率的な勉強法
勉強の基本方針
第二次検定は、過去問の繰り返しと記述練習が重要です。
勉強時間の目安
- 総勉強時間:80〜150時間
- 期間:3〜4ヶ月
- 1日あたり:1〜2時間
学習スケジュールの例
4ヶ月プランの場合
| 期間 | 内容 | 時間配分 |
|---|---|---|
| 1ヶ月目 | 第一次検定の復習、テキストで基礎固め | 30時間 |
| 2ヶ月目 | 過去問演習(記述式に慣れる) | 40時間 |
| 3ヶ月目 | 経験記述の作成・推敲 | 40時間 |
| 4ヶ月目 | 弱点補強・総復習 | 40時間 |
ステップ1:第一次検定の知識を復習(1〜2週目)
やるべきこと
- 第一次検定で学んだ内容を復習
- 特に施工管理法、法規、設備の知識を確認
- 苦手分野を把握する
ポイント
第二次検定は第一次検定の知識がベースになります。マークシートで選べた知識を、記述できるレベルまで深めましょう。
ステップ2:過去問で出題傾向を把握(3〜6週目)
やるべきこと
- 過去5年分の問題を確認
- 出題パターンを分析
- 実際に記述して解答を作成
ポイント
- 最初は模範解答を見ながらでOK
- 徐々に自力で解答を書く練習へ移行
- 解答時間を意識して練習
ステップ3:経験記述の準備(7〜12週目)
やるべきこと
- 自分の経験工事を棚卸し
- 品質管理、工程管理、安全管理の3テーマで記述案を作成
- 各テーマ2パターン以上用意
ポイント
- テーマに沿った内容であることを確認
- 具体的な数値、専門用語を盛り込む
- 可能であれば第三者に添削してもらう
ステップ4:弱点補強と総仕上げ(13〜16週目)
やるべきこと
- 苦手分野の集中復習
- 時間を計って模擬試験形式で解く
- 経験記述の最終確認
ポイント
- 本番を想定した練習を行う
- 解答用紙のサイズに慣れる
- 時間配分を確認
合格するための5つのポイント
ポイント1:経験記述を完璧に仕上げる
経験記述は配点が高く、合否を左右する重要問題です。
対策
- 3テーマ×2パターン=6パターンの記述案を用意
- 何度も書き直して完成度を高める
- 暗記して本番でスラスラ書けるようにする
ポイント2:ネットワーク工程表をマスターする
ネットワーク工程表の計算問題は、毎年必ず出題されます。
対策
- 計算手順をパターン化して暗記
- 過去問で様々なパターンを練習
- 計算ミスをしないよう丁寧に解く
ポイント3:法規の条文を暗記する
法規問題は穴埋め形式が多く、キーワードの暗記が有効です。
対策
- 頻出条文をカード化して暗記
- 数値(2m、3年、500万円など)を正確に覚える
- 過去問で出題された条文を重点的に学習
ポイント4:記述量を意識する
記述式問題では、解答欄の8割以上を埋めることが重要です。
対策
- 文字数の目安を把握しておく
- 事前に記述量を調整した解答案を用意
- 時間配分を意識して練習
ポイント5:時間配分を決めておく
試験時間2時間は、意外と短く感じることがあります。
時間配分の目安
| 問題 | 目安時間 |
|---|---|
| 問題1(設備全般) | 20分 |
| 問題2(工程管理) | 25分 |
| 問題3(法規) | 15分 |
| 問題4または5(設備施工) | 20分 |
| 問題6(経験記述) | 30分 |
| 見直し | 10分 |
| 合計 | 120分 |
試験当日の注意点
持ち物チェックリスト
- 受験票
- 写真付き身分証明書
- 筆記用具(HB以上の鉛筆、消しゴム、ボールペン)
- 時計(計算機能のないもの)
- 定規(ネットワーク工程表の作図用)
解答のコツ
-
問題文をよく読む
- 指定されたテーマ、文字数、個数を確認
- 求められていることを正確に把握
-
得意問題から解く
- 経験記述は時間がかかるので、最初に着手しても良い
- 計算問題は落ち着いて丁寧に
-
解答欄を確認
- 問題番号と解答欄の対応を確認
- 記入漏れがないかチェック
-
見直し時間を確保
- 誤字脱字のチェック
- 数値の計算ミスがないか確認
よくある質問(FAQ)
Q1:第一次検定と同日に受験できますか?
A:後期日程では、第一次検定(午前)と第二次検定(午後)を同日に受験できます。ただし、第二次検定の受験資格を満たしている必要があります。
Q2:独学で合格できますか?
A:独学でも合格可能です。ただし、経験記述は第三者の添削を受けることをおすすめします。独学では気づきにくい改善点を指摘してもらえます。
Q3:経験記述で書く工事は最新のものでなくてもいいですか?
A:古い工事でも問題ありません。ただし、記憶が薄れている場合は詳細を思い出すのが難しくなるため、比較的最近の工事を選ぶことをおすすめします。
Q4:記述式問題は部分点がもらえますか?
A:記述式問題では部分点が与えられます。完璧な解答でなくても、正しい内容が含まれていれば得点になります。白紙回答は避け、わかる範囲で記述しましょう。
Q5:問題4と問題5はどちらを選ぶべきですか?
A:自分が得意な方、または実務で経験のある方を選びましょう。空調設備に詳しければ問題4、給排水・衛生設備に詳しければ問題5がおすすめです。
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まとめ
2級管工事施工管理技士の第二次検定は、以下のポイントを押さえることで合格できます。
試験の特徴
- 記述式、6問中5問解答
- 合格基準は60%以上
- 合格率は約40〜80%(平均56%程度)
重要な対策ポイント
- 経験記述を完璧に仕上げる(3テーマ×2パターン)
- ネットワーク工程表の計算をマスターする
- 法規の条文を暗記する
- 記述量を意識して練習する
- 時間配分を決めて本番に臨む
必要な勉強時間
- 総勉強時間:80〜150時間
- 期間:3〜4ヶ月
- 1日あたり:1〜2時間
第二次検定に合格すると、正式に2級管工事施工管理技士の資格が得られます。この資格は、管工事業界でのキャリアアップに大きく役立ちます。
令和8年度の合格を目指して、計画的に学習を進めていきましょう。
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監修・執筆
sekocan 編集部
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