目次
令和8年度の1級管工事施工管理技士 第二次検定を受験予定の方へ。
「第二次検定は記述式だから難しそう」「経験記述の書き方がわからない」という不安をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
1級管工事施工管理技士の第二次検定は、記述式問題が中心で、実務経験に基づく経験記述が合否を大きく左右します。合格基準は60%以上です。
この記事では、令和8年度の第二次検定に向けて、問題構成と各問題の対策法を詳しく解説します。
この記事でわかること
- 第二次検定の試験概要と問題構成
- 経験記述(問題1)の書き方と対策
- 施工管理・工程管理・法規の各問題の対策法
- 記述式問題で得点を稼ぐテクニック
第二次検定の試験概要
試験の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験日 | 例年12月第1日曜日 |
| 試験時間 | 3時間 |
| 出題形式 | 記述式 |
| 問題数 | 6問 |
| 合格基準 | 60%以上 |
令和8年度の試験日程(予想)
| 項目 | 予想日程 |
|---|---|
| 申込受付 | 令和8年7月上旬〜下旬 |
| 第二次検定 | 令和8年12月1日(日) |
| 合格発表 | 令和9年3月上旬 |
※正式な日程は(一財)全国建設研修センターの発表をご確認ください。
問題構成と配点
第二次検定は、以下の6問で構成されています。
| 問題 | 内容 | 形式 | 配点目安 |
|---|---|---|---|
| 問題1 | 経験記述 | 記述式 | 35〜40点 |
| 問題2 | 施工管理(空調) | 記述式 | 15〜20点 |
| 問題3 | 施工管理(衛生) | 記述式 | 15〜20点 |
| 問題4 | 工程管理 | 記述式 | 10〜15点 |
| 問題5 | 法規 | 穴埋め・記述 | 10〜15点 |
| 問題6 | 施工管理(総合) | 記述式 | 10〜15点 |
問題1の経験記述は配点が最も高く、ここで失敗すると合格は極めて困難です。
問題1:経験記述の対策
出題形式
経験記述では、管工事の施工管理に関する実務経験を記述します。
提示される情報
- 工事名、工事場所
- 工事概要(建物用途、構造、規模、設備概要)
- 工期
- あなたの立場
記述が求められる内容
- 品質管理、工程管理、安全管理のいずれかのテーマ
- 課題の特定とその背景
- 具体的な対策内容
- 対策の結果
令和8年度の出題テーマ予想
過去の出題パターンから、令和8年度は以下のテーマが予想されます。
| 年度 | テーマ |
|---|---|
| 令和5年度 | 品質管理 |
| 令和6年度 | 工程管理 |
| 令和7年度※ | 安全管理(予想) |
| 令和8年度 | 品質管理または工程管理(予想) |
※令和7年度のデータはAIによる推定値を含みます。正確な数値は一般財団法人 全国建設研修センターの公式発表をご確認ください。 ただし、3テーマ全てに対応できるよう準備しておくことが重要です。
経験記述の採点基準
経験記述は、以下の観点で採点されると考えられます。
- 工事概要との整合性:提示された工事内容に合った記述か
- テーマとの整合性:品質管理、工程管理、安全管理のテーマに沿っているか
- 具体性:具体的な数値、工法、材料が記述されているか
- 技術的妥当性:記述内容が技術的に正しいか
- 文章の構成:論理的で読みやすい文章か
経験記述の書き方テンプレート
以下のテンプレートを参考に、記述案を作成しましょう。
【課題の背景】
(工事概要に関連した状況説明)において、(具体的な課題)が懸念された。(課題が発生する理由や影響)であるため、(テーマ)上の対策が必要であった。
【検討内容】
(テーマ)について、以下の(数字)点を検討した。
- (検討項目1)
- (検討項目2)
- (検討項目3)
【実施した対策】
(具体的な対策内容を、数値を交えて詳細に記述)
【得られた結果】
これらの対策により、(具体的な成果を数値で記述)を達成し、(テーマ)を確保することができた。
経験記述の例文(品質管理)
工事概要:RC造地上10階建てオフィスビル、空調・衛生設備工事、延床面積15,000平方メートル
課題の背景
オフィスビルの空調配管工事において、冷温水配管の勾配確保と、機械室内の複雑な配管取り合いによる施工精度の低下が懸念された。配管の勾配不良は空気溜まりの原因となり、空調システムの能力低下につながるため、品質管理上の対策が必要であった。
検討内容
配管の施工品質確保について、以下の3点を検討した。
- 配管勾配の管理方法と許容範囲
- 機械室内配管のプレハブ化による精度向上
- 施工後の品質確認方法
実施した対策
配管勾配は1/200以上を確保することとし、レーザーレベルを使用して配管経路の墨出しを行った。支持金物はレベル調整が可能なターンバックル付きを採用し、施工後の微調整を可能とした。機械室内の複雑な配管は、3DCADで干渉チェックを行った上でプレハブユニットを工場製作し、現場では組立て・接続のみとすることで施工精度を向上させた。配管完了後は全区間の勾配をデジタル水準器で測定し、設計値との差異を記録した。さらに、配管系統ごとに1.0MPaの水圧試験を実施し、24時間保持後の圧力低下がないことを確認した。
得られた結果
勾配測定の結果、全ての配管で設計勾配1/200以上を確保し、最小値でも1/180であった。水圧試験も全系統で合格し、試運転時のエア抜き作業も問題なく完了した。空調システムは設計通りの能力を発揮し、引き渡し後の不具合は発生していない。
問題2・3:施工管理問題の対策
出題形式
問題2は空調設備、問題3は衛生設備の施工管理に関する問題です。
出題パターン
- 施工上の留意点を記述する問題
- 不適切な記述を正しく訂正する問題
- 施工手順を記述する問題
空調設備(問題2)の頻出テーマ
衛生設備(問題3)の頻出テーマ
施工管理問題の解答テクニック
「留意点を記述せよ」の解答パターン
留意点を問われた場合、以下の構成で解答しましょう。
- 目的・理由:なぜその作業が重要か
- 具体的な方法:どのように施工するか
- 数値・基準:どの程度の精度・品質が必要か
例:フレア加工の留意点
冷媒漏れを防止するため、専用のフレアツールを使用してフレア加工を行う。加工後はフレアゲージで規定寸法(フレア角度45度±1度、外径は管外径の+0.5mm)を確認し、バリやキズがないことを目視で検査する。
問題4:工程管理問題の対策
出題形式
工程管理問題では、ネットワーク工程表に関する問題が頻出です。
出題パターン
ネットワーク工程表の基本
用語の確認
- EST(最早開始時刻):その作業を最も早く開始できる時刻
- EFT(最早終了時刻):その作業を最も早く終了できる時刻
- LST(最遅開始時刻):その作業を最も遅く開始できる時刻
- LFT(最遅終了時刻):その作業を最も遅く終了できる時刻
- TF(トータルフロート):全体工期に影響を与えない余裕日数
- クリティカルパス:TF=0の作業を結ぶ経路
計算問題の解法
ステップ1:フォワードパス(前進計算)
- 開始点のESTを0とする
- 各作業のEFT = EST + 所要日数
- 後続作業のEST = 先行作業のEFTの最大値
ステップ2:バックワードパス(後退計算)
- 終了点のLFTを全体工期とする
- 各作業のLST = LFT - 所要日数
- 先行作業のLFT = 後続作業のLSTの最小値
ステップ3:クリティカルパスの特定
- 各作業のTF = LST - EST = LFT - EFT
- TF = 0 の作業を結ぶ経路がクリティカルパス
問題5:法規問題の対策
出題形式
法規問題は、条文の穴埋めや用語の記述が出題されます。
出題パターン
- 条文の空欄補充
- 用語の定義を記述
- 数値(面積、期間など)の記載
頻出法令
法規問題の暗記ポイント
数値を伴う規定は特に重要です。
| 法令 | 規定内容 | 数値 |
|---|---|---|
| 労安法 | 高所作業の定義 | 高さ2m以上 |
| 労安法 | 酸素欠乏の定義 | 酸素濃度18%未満 |
| 建基法 | 防火区画の貫通部処理 | 1時間耐火 |
| 消防法 | スプリンクラー設置面積 | 床面積1,000m2以上 |
問題6:施工管理総合問題の対策
出題形式
問題6は、施工管理全般に関する総合的な問題です。
出題パターン
- 施工図の作成に関する問題
- 施工計画の立案に関する問題
- 品質・安全・環境に関する問題
対策のポイント
総合問題は出題範囲が広いため、以下の分野を幅広く押さえておきましょう。
- 施工図の作成:機器配置図、配管図、ダクト図の作成手順
- 施工計画:仮設計画、搬入計画、揚重計画
- 品質管理:検査・試験の種類と方法
- 安全管理:リスクアセスメント、KY活動
- 環境管理:産業廃棄物処理、騒音・振動対策
合格するための勉強法
学習スケジュールの目安
第二次検定は、第一次検定合格後の約3ヶ月間で対策します。
| 期間 | 内容 |
|---|---|
| 1〜2週目 | 試験傾向の把握、過去問の分析 |
| 3〜6週目 | 経験記述の作成(3テーマ分) |
| 7〜10週目 | 施工管理・工程管理・法規の対策 |
| 11〜12週目 | 模擬試験、総仕上げ |
経験記述の準備
経験記述は事前に作成し、暗記しておくことが重要です。
準備のステップ
- 3テーマ分の記述案を作成:品質管理、工程管理、安全管理
- 記述案を推敲:具体性、数値、論理性を確認
- 手書きで練習:本番と同じ形式で書く練習
- 暗記:記述内容を暗記し、本番で書けるようにする
記述式問題のコツ
1. 具体的な数値を入れる
曖昧な表現は避け、具体的な数値を記述しましょう。
- 悪い例:「十分な勾配を確保した」
- 良い例:「勾配1/200以上を確保した」
2. 専門用語を正しく使う
管工事の専門用語を正確に使用しましょう。
3. 論理的な構成で記述する
「課題→検討→対策→結果」の流れで論理的に記述しましょう。
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まとめ
令和8年度の1級管工事施工管理技士 第二次検定は、記述式問題が中心であり、経験記述が合否を大きく左右します。
第二次検定攻略のポイント
- 経験記述は事前に3テーマ分を作成・暗記
- 施工管理問題は過去問の繰り返しが効果的
- ネットワーク工程表の計算問題は確実に解けるように
- 法規は頻出条文・数値を暗記
- 具体的な数値と専門用語で記述
第二次検定に合格すると、正式に「1級管工事施工管理技士」の資格が付与されます。
管工事のスペシャリストとしての証明となる資格です。令和8年度の合格を目指して、計画的に準備を進めましょう。
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監修・執筆
sekocan 編集部
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